[映画レビュー]『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015) 自分に都合のいいルールで考えていないか?

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今、スパイ映画の割り切り感を感じながらも、一方で、人間臭さも感じたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:トム・ハンクス出演映画が好きだから。ハズレが少ないから。
ジャンル:サスペンス、ドラマ
原題:BRIDGE OF SPIES
泣ける度:(2/5)

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(C)Twentieth Century Fox Film Corporation and DreamWorks II Distribution Co., LLC. Not for sale or duplication.


–あらすじ–
アメリカとソ連の冷戦のさなか、保険関連の敏腕弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイであるアベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受ける。その後ドノヴァンの弁護により、アベルは死刑を免れ懲役刑となった。5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕獲される。ジェームズは、CIAから自分が弁護したアベルとアメリカ人乗組員のパワーズ(オースティン・ストウェル)の交換という任務を任され……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

トム・ハンクスが出ているというだけで、映画全体に厚みが出てくる。

他の多くの映画が、新しい部屋に新しい家具を入れて綺麗な会議室を作りました的な仕上がりなのに対し、トム・ハンクスの出る映画は、木目調の厚みのある机が置かれている温かみのある会議室といった感じであり、全体的に重厚感を感じる。より、映画を観てるって感じになれる。

 

さて、映画本体の話へ。

最近比較的多い、実話をベースとした映画である。

 

1960年当時の、アメリカとソ連の冷戦状態での、人々が冷静に、客観的に物事を判断できない、凝り固まった価値観でいっぱいの姿が見て取れる。

そんな時代に、ソ連のスパイであるアベル(マーク・ライランス)を弁護することになった「保険」弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)。

 

世間での風当たりの強さは想像に難くない。

そしておそらく、映画の中で語られている以上の恐怖を感じながらの「お仕事」だったのだろう。

 

東ドイツを国家として認めないアメリカ政府の立場もあり、「民間人」として交渉にあたる弁護士ドノヴァン。

スパイ映画にありがちな「死んでも当方は責任を一切負わない」的な、切り離された状態で、相手が本当は誰かも確信が持てず、そして自分が誰であるかさえも相手にわからせることが難しいストレスいっぱいな状況の中、交渉に挑むドノヴァン。

 

当時、全アメリカ人にとっての「クソ野郎」を弁護する立場にあったドノヴァン。

有罪判決ありきの、死刑判決ありきの裁判の弁護をさせられるドノヴァン。

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(C)Twentieth Century Fox Film Corporation and DreamWorks II Distribution Co., LLC. Not for sale or duplication.

 

二時間そこらの枠内で、これらストレスや葛藤を表現するのはやはり難しかったか。

満足度は高いものの、これら状況の厳しさを限られた上映時間内で伝えきれなかった感があるのは否めない。

 

悲しくて泣けるのではなく、人間としての美しさを見せつけられて、感動して、泣けてくる映画。

スパイ映画の割り切り感を感じながらも、一方で、人間臭さも感じたいあなたにオススメの映画。

自分に都合のいいルールで考えていないか?

これまで私自身、いろいろな会社のITサポートに携わってきた。

顧客である相手の会社は、時に厳しい注文をつけ、また、立場の弱い業者サイドの我々を、いびり倒してきた輩もいた。

 

そんな時、「絶対この会社の商品買ってやるものか」と思ったものだ。

立場が変われば誰もが自分たちの顧客になりうるということを、その時の「いびり野郎」は認識していなかったのだろう。

 

アメリカ政府がソ連のスパイを拘束した。

アメリカでは、裁判が始まる前から死刑ありきの空気でいっぱいであり、それに反対するドノヴァンは、「裏切り者」として扱われた。

 

ソ連のスパイをアメリカが人道的に扱わないことは、結果、巡り巡って、自国のスパイの士気を下げることにつながることなど考えもせずに。

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(C)Twentieth Century Fox Film Corporation and DreamWorks II Distribution Co., LLC. Not for sale or duplication.

状況は多少異なるが、目先の利益しか考えないという点において、かつて横柄な態度で接してきた「いびり野郎」君を思い出した。

 

置かれている立場や相手によって態度を変えることが、結果、不利益につながっていく。

いかなる状況であれ、同じルールに則って考えることが大切なんじゃないかと、ドノヴァンは教えてくれる。

 

重要ではない人間などいない、と。

 

人の心を動かすには。。

人に心を動かされる時、それは、自分が相手から敬意を払われていると感じる時ではないか。

社会的地位や、所有している財産の量に関係なく、一人の人間として相手に敬意を表すること、そして人を好きになることが、結果、人から好かれること、そして、人から尊敬されることに繋がるのでは、と。

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(C)Twentieth Century Fox Film Corporation and DreamWorks II Distribution Co., LLC. Not for sale or duplication.

 

目先の利益をチラつかせて動かせるほど、人間は単純な生き物ではない。

真に、中身で人間を評価できる人は、この世の中にどれだけいることだろうか。

 

弁護士ドノヴァンの、ソ連のスパイであるアベルに対する姿勢を見て、考えさせられた。

自分は心の貧しい人間になっていないか、と。

 

最後にひとこと感想

“Would it help?”
「(不安そうにすることが、現状を改善するための)役に立つか?」

これは、映画全体を通じてアベルの口癖としてたびたび登場するフレーズ。

 

“Would it help?”
「参考になりましたでしょうか?」

このブログ記事が、あなたが『ブリッジ・オブ・スパイ』という良い映画に出会えるHELPになれば、幸いです。

 

予告編

 

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