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[映画レビュー]『シン・ゴジラ』(2016) 電車オタク必見の映画か!?

今、災害マニュアルはいつも役に立たないと思っているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:面白いと評判高かったから
ジャンル:SF、特撮

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(C)2016 TOHO CO.,LTD.


(あらすじ)
東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

なんだか今度の「ゴジラ」は面白いと評判で、そんな巷の噂が気になって映画館へ観に行った。

ちょっとハードルを上げすぎたか、そこまでとも正直思わなかったが、それでもかなり楽しめる映画になっていた。

 

特に映像の迫力。

都内へ通勤している人、横浜周辺に住んでいる人にはメチャクチャ地元が登場するため、地名の表記を見るだけでも興奮できるのではないか。

 

ゴジラ映画で言えば、20年ほどぐらい昔、ハリウッド版の『GODZILLA』 (1998)を観に行き、その迫力にすごく楽しめた思い出がある。一方で、今回の『シン・ゴジラ』は日本人だからこその楽しみがたくさんつまった「ゴジラ」だった。

ゴジラが登場して、みんながキャーっと逃げ回って、といったところも映画「ゴジラ」の醍醐味だが、一方で、独特の角度からの、ちょっと皮肉った視点も今回の映画の面白みの一つである。

 

中盤、やや間延びする部分は否めないまでも、全体として楽しめる仕上がりになっているのではないだろうか。

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[映画レビュー]『ちはやふる -下の句-』(2016) 一人でなんでもできると思ってた

今、ベタな友情に飢えているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4/5)
観た理由:『上の句』が最高に面白かったから
ジャンル:青春、ドラマ
泣ける度:(3.5/5)

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(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社


–あらすじ–
高校で再会した幼なじみの太一(野村周平)と一緒に競技かるた部を作った千早(広瀬すず)は、創部1年にして東京都大会優勝を果たす。自分をかるたに導いてくれた新(真剣佑)に優勝報告をした際、新の衝撃的な告白に動揺する千早だったが、全国大会のために仲間たちと練習に打ちこむ。そんな折、千早は同い年で日本一となった若宮詩暢(松岡茉優)のことを知り……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

男子高校生たちの、男同士で連れ立って、少し恥ずかしそうに映画鑑賞する姿がいい感じで。

男同士で映画館に行くなんてのは、この高校時代が最後になるんじゃないかな。

 

ひと月前に上映された『上の句』の続編ということで、『下の句』は当然のことながら、映画館に見に行ってまいりました。

一言で表すと、「動」の『上の句』、「静」の『下の句』という感じで。

 

前作の『上の句』では、かるた部のメンバー一人一人にスポットを当て、映画一本二時間という限られた時間のなかで、うまい具合にメンバーそれぞれの持ち味を紹介していた。

また、『上の句』では、お笑い要素も多く、見ていて単純に楽しい、笑っちゃうといった内容で、その上に感動もあり、幅広い映画ファンに受け入れられやすい展開だった。

 

一方今回の『下の句』では、ほぼ千早(広瀬すず)一人にスポットを当て、より深く、メッセージ性の強い仕上がりになっている。

コメディ要素も前作『上の句』よりは少なく、ややスロー気味な展開で、丁寧に、『ちはやふる』として伝えたいメッセージを送り出している。

 

そういった点で、『上の句』の時のような怒涛の展開を期待した人には今回の『下の句』は少し期待外れと感じるかもしれない。しかし、『下の句』の方が、より映画の持つ良さ、余韻を味わわせる良さがあり、『上の句』『下の句』両方合わせて、一つの完成作品としてのバランスを取っている。

相変わらずの臭いセリフや、こっぱずかしくなるような仕草はあるものの、友情っていいなと思わせてくれる、爽やか青春映画である。

 

『上の句』同様、かるたが散り舞うシーンはカッコよく、アクション映画的要素も健在。

続編製作も決定したようで、さらに進化した瑞沢高校競技かるた部が、今から楽しみである。

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[映画レビュー]『あやしい彼女』(2016) 安易な破茶滅茶コメディにしなかったところが成功の要因か

今、良いお母さん、そして、良いおばあちゃんになりたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4/5)
観た理由:多部未華子、要潤と、渋いキャスティングだから。
ジャンル:コメディ、ドラマ、ファンタジー
泣ける度:(4/5)

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(C) 2016「あやカノ」製作委員会 (C) 2014 CJ E&M CORPORATION


–あらすじ–
女手一つで娘を育て上げた73歳の瀬山カツ(倍賞美津子)は頑固でおせっかいな性格のため、周りからは敬遠されがち。ある日、ふと入った写真館で写真を撮り店を出ると、20歳のときの若々しい姿のカツ(多部未華子)になっていた。カツはヘアスタイルやファッションを一新、名前も節子にし、人生を取り戻そうと決意。その後、のど自慢大会で昭和歌謡を歌ったことから……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

とにかくキャスティングが渋い。多部未華子と要潤。

それだけでまず食いついた。

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(C) 2016「あやカノ」製作委員会 (C) 2014 CJ E&M CORPORATION

 

で、実際映画を観てみると、志賀廣太郎、小林聡美と、脇役がいい味出してた。

脇が完璧だから、主演が引き立つ感じで。

 

韓国映画がオリジナルらしいけど、それは見てない。から、比較はできない。

海外映画の場合、ノスタルジーの部分はどのように表現されているのか、そのあたりは興味深いところ。韓国映画のノスタルジー表現は、外国人である日本人に通ずるものがあるのか、など。

 

本映画、歌もの映画典型の話のまとめ方で、いたってシンプルなストーリー展開だが、発せられるメッセージが深いせいか、観ていて次第に惹きつけられる。

劇場では、泣いている人もちらほら。

 

また、爆笑するほどの面白さはないが、多部未華子のブレない演技に心躍らされる。

話の内容から考えても、多部未華子のキャスティングは、あらためて納得感あり。

 

前半なかなか多部未華子が出てこないから心配したが、そのやや長すぎると感じる前フリが、映画後半に効いてくる。

安易な破茶滅茶コメディにしなかったところが成功の要因か。

 

この手のファンタジー系映画って、予告編だけ観ると、なんだか安っぽい印象しか残らないことが多い。だが、実際本編をガッツリ観てみると、そこから発せられるメッセージの深さと、安っぽい予告編とのギャップに、いい意味で驚かされる。

正直、観て良かったと思える映画。

 

観終えた後、心が温まった。

そして、何か大切なものを思い出したような感じになれた。

 

老若男女、みな楽しめる映画。

特に、女性にとっては共感する部分の多い映画ではないか。

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[映画レビュー]『ちはやふる -上の句-』(2016) 「静」と「動」のメリハリがダイナミックさを加速させる

今、時を超えても変わらない人の想いを感じたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:百人一首にフォーカスした渋いストーリの映画だから。
ジャンル:青春、ドラマ
泣ける度:(3.5/5)

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(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社


–あらすじ–
同級生の千早(広瀬すず)、太一(野村周平)、新(真剣佑)は、いつも仲良く競技かるたを楽しんでいた。小学校卒業を機に彼らはバラバラになってしまうものの、千早は単独で競技かるたの腕を磨く。高校に進学した千早は再会を果たした太一と一緒に競技かるた部を立ち上げ、この世界に導いてくれた新を思いながら全国大会を目標とする。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

40も過ぎたオッさんが、こんな青春映画を観に行くのはちょっとキモいが、それを承知で映画館に観に行った。

劇場には他にもオッさん族がちらほらいて安心したが、ほとんどが春休みに入った学生たち。

 

その学生たちのほとんどが、満足げな表情で映画館を出て行った。

そして、私はというと、これまた満足顔だった。

 

百人一首という題材がよかったのか、「静」と「動」のメリハリがあり、ダイナミックさを加速させていた。

そして、かるた目線で下から競技者を見上げるアングルが、迫力満点。

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(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

 

高校生同士の、むずがゆくなるような恋愛もの映画と思いきや、そんなちんけなものではない。

百人一首がわからない人でも自然と入り込める世界が出来ており、時折入れ込んでくる詩の解説が、ストーリーに深みを加えていた。

 

漫画が原作のため、「そんなやついないだろ」と思ったらそれで思考停止。

自然に笑えて、心地よく観終えることのできる、こころ温まる映画。

 

「ちはやふる -下の句-』(2016)は4月29日から。

前後編に分かれてる映画はあまり好きじゃないが、前編『ちはやふる -上の句-』(2016)は、これ単体でもしっかり物語が完結していて、思ったほどの不快感はない。

 

後編『下の句』では松岡茉優が投入されるようで、さらに加速していくぞ感を感じる。

原作はどんなだか知らないが、この実写版映画は学生じゃない大人なオッさんでも十分楽しめたので、オッさん族も恐れず映画館へ向かうべし。

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[映画レビュー]『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016) 数々の名言から理想の生き様を見出す

今、男が惚れる、理想の生き様に触れたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:阿部寛、岡田准一、尾野真千子と、好きな俳優勢揃いだったから
ジャンル:ドラマ、アドベンチャー
泣ける度:(1.5/5)

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(c)2016 「エヴェレスト 神々の山嶺」製作委員会


–あらすじ–
ネパールの首都カトマンズ。ヒマラヤ山脈が見えるその街で、日本人カメラマンの深町誠(岡田准一)は古めかしいカメラを見つける。それはイギリス人登山家ジョージ・マロリーが、1924年6月8日にエベレスト登頂に初めて成功したか否かが、判断できるかもしれないカメラだった。カメラについて調べを進める深町は、羽生丈二(阿部寛)というアルピニストの存在にたどり着く。他人に配慮しない登山をするために孤高の人物となった彼の壮絶にして崇高な人生に触れるうちに、深町の胸にある思いが生まれる。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

この手の映画はやっぱり映像に見応えがある。

エヴェレストの美しさはもちろんのこと、ネパールにあるエヴェレスト登山の拠点となる街の風景なども、生涯ネパールを訪れることはないかもしれない私にとってはすごく楽しめた映像。

 

では、肝心のストーリーの方はどうか。

予告編映像にて、おもいっきり謎解き的な前振りをしているにも関わらず、最後にはそんな謎解きどうでもよくなってしまった感が否めない。

つまり、何を伝えたいのかの焦点がいまいち定まっていないような、そんな印象を受けた。

 

これは、登山するのに特に明確な理由がないのと同様に、この映画自体にもクリアなメッセージは求めるなということか。

それぞれが、それぞれに、勝手にメッセージを感じて持っていけと言わんばかりの、ある意味身勝手な作りの映画。

 

そして、山の映像がいっぱい出てくると思いきや、そうでもない。

エベレストの厳しさというよりもむしろ阿部寛演じる登山家、羽生丈二の生き様にフォーカスを当てたストーリー。

 

岡田准一氏は主役と思いきや、事実上の主役は阿部寛である。

尾野真千子も結構チョイ役。

 

どうせ観るなら映画館で観たい映画。

エヴェレスト自体の過酷さを、より感じたいのであれば、『エベレスト 3D』(2015) のほうのがオススメかもしれない。

 

登山家、羽生丈二の生き様から何を感じれるだろうか。

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[映画レビュー]『珍遊記』(2016) 松ケンのケツに1800円払えますか?

今、下品なギャグ映画を観たいあなたに少しだけおすすめの映画

観て良かった度:(2/5)
観た理由:原作のファンだったから。
ジャンル:コメディ
泣ける度:笑いすぎて泣けると思いきや、そうでもなかった。

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(C)漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


–あらすじ–
天竺へと旅をしていた僧侶の玄奘(倉科カナ)は、たまたま寄った家の老夫婦から妖力で悪さをする不良息子・山田太郎(ピエール瀧)の更生を頼まれる。玄奘は、宝珠を駆使し妖力を封印することに成功。さらに、玄奘は力を失った太郎(松山ケンイチ)を引き取り、旅に同行させることに。道中さまざまな騒動を巻き起こす太郎は……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

くだらなさの究極をいってほしかったが、そうでもなかった。

主演の松山ケンイチこと松ケンの吹っ切れっぷりは、尊敬するものがあったが、それ以外では特に驚きもなく。

 

溝端淳平氏がある種隠し味的に出演していたのだが、やはりイケメン俳優、将来のことも考えてか、松ケンほどは吹っ切れていなかった模様。

溝端淳平や倉科カナあたりの準主役級が、松ケン以上に吹っ切れていたりすると、サプライズとしても面白さが増したのではないか。

 

結局、終始「半笑い」の顔のまま終了。

だんだんとトーンダウンしていく形で、尻つぼみで。

 

そもそもそんなに期待をして映画館に観に行っているわけではないが、やるなら徹底的にバカバカしく作って欲しかった。

原作通りに忠実に物語を進める必要はないが、原作者である漫☆画太郎氏のバカバカしさイズムはしっかりと継承してほしかった。

 

この映画にストーリー性を求めている人はいないだろう。

であれば、懐しのバカバカしいギャグ、汚い言葉遣いを、速いテンポでどんどんぶち込んできて欲しかった。

 

「かぶいてる」って言葉、流行ったな。

少しだけ懐かしさを感じつつも、物足りなさが多く残った。

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[映画レビュー]『さよなら歌舞伎町』(2014) チープな日本映画と、深みのあるアジア映画の混在

今、他人の人生、ちょっと覗き見してみたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:染谷将太、前田敦子主演ということなので、気になり。
ジャンル:ドラマ
泣ける度:(1.5/5)

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(C) 2014『さよなら歌舞伎町』製作委員会


–あらすじ–
一流ホテル勤めと周囲に偽りラブホテルの店長をしている徹(染谷将太)は、ミュージシャンを夢見る同居中の恋人・沙耶(前田敦子)との関係が倦怠(けんたい)期になりかけていた。歌舞伎町にあるラブホテルに出勤し多忙な1日が始まるが、ホテルでは家出少女(我妻三輪子)と来店した風俗スカウトマン(忍成修吾)、時効を間近に控え男(松重豊)と潜伏生活を送るホテルの清掃人(南果歩)など、年齢も職業もさまざまな男女の人生が交錯し……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

前田敦子氏が主演と思っていると、ちとガッカリする。

むしろ彼女は他の俳優の引き立て役に回ってしまっている。

 

ある意味非常に大人な映画で、前田敦子氏が出ているというだけで安易に観ると、ケガをする。

ポルノ映画ではないが、その要素は多めである。

 

5組の男女カップルが織りなすストーリー。でも実際強く記憶に残るのは、2組ぐらいか。

そのうちの一組が韓国人出稼ぎカップルで、もう一組が、時効を待ち、ひっそりと隠れて暮らすカップル(南果歩、松重豊)。

 

チープな日本映画と、深みのあるアジア映画が混在している感じの仕上がり。

 

アジアでも後世記憶に残る映画になるはずだったのに、興行収入を意識して目先の利益に目が眩んでしまった的な映画。

将来の一万円札より目の前に落ちている千円札を拾ってしまった的な。

 

主演は染谷将太、前田敦子であったが、デリヘル嬢を演じた韓国人女優イ・ウンウが事実上の主役であった。

いつもはひらりと光る染谷将太も脇役のように思えるぐらいに、女優イ・ウンウが輝いていた。

 

生きていくために必死な人間たちの姿を覗き見しているテイストで、ストーリー展開自体は実に巧妙。最後まで飽きさせず、十分楽しめる映画。

他人の人生、ちょっと覗き見してみたいというあなたにおすすめです。

 

期待せずに観てみると、意外と収穫ありの映画ではないか。

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[映画レビュー]『ソロモンの偽証 前篇・事件』と『後篇・裁判』(2015) 裁判もの映画というより、人間成長もの映画

今、人間の、人間臭い部分を存分に味わいたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:宮部みゆき原作ものの映画化ということで、気になった。
ジャンル:サスペンス
泣ける度:(1.5/5)

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(C)2015「ソロモンの偽証」製作委員会


–前編・あらすじ–
クリスマスの朝、雪に覆われた中学校の校庭で柏木卓也という14歳の生徒が転落死してしまう。彼の死によって校内にただならぬ緊張感が漂う中、転落死の現場を目にしたという者からの告発状が放たれたことによってマスコミの報道もヒートアップ。さらに、何者かの手による殺人計画の存在がささやかれ、実際に犠牲者が続出してしまう。事件を食い止めようともせず、生徒たちをも守ろうとしない教師たちを見限り、一人の女子生徒が立ち上がる。彼女は学校内裁判を開廷し、真実を暴き出そうとするが……。

–前編・あらすじ–
被告人大出俊次(清水尋也)の出廷拒否により校内裁判の開廷が危ぶまれる中、神原和彦(板垣瑞生)は大出の出廷に全力を尽くす。同様に藤野涼子(藤野涼子)も浅井松子(富田望生)の死後、沈黙を続ける三宅樹理(石井杏奈)に証人として校内裁判に出廷するよう呼び掛ける。涼子は柏木卓也(望月歩)が亡くなった晩、卓也の自宅に公衆電話から4回の電話があったと知り……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

前編・後編合わせて一つの作品と考えるべき映画のため、二本で一つの映画としてレビューを書く。

 

いつものように、今作品も、原作は読まずに映画を鑑賞。

したがって、原作のこの部分が削られてて残念だったとかいう下りはこのレビューにはない。

 

原作の世界観を壊してほしくなければ、映画化されたものは観ないほうがいい。

では本題へ。

 

二本立ての映画はあまり好きではなく、疲れるのでなるべく一つの映画は一本二時間前後に収めてほしい派ではあるが、この大作に、四時間超必要だったのは、うなずける。

それほどまでにすばらしく、見応えある映画。

一つ惜しいのは、前編がプツリと突然終わってしまうところか。

 

前後編もの映画の場合、ある程度単体でストーリーが構成されることを望むが、この映画は突然プツリとくる。

映画館で鑑賞された方のあ然ぶりが想像できる。

 

ゆえに、DVDを前後編二枚同時にかりるなどして、一気に二本観るべき映画。

前編121分、後編146分と、長いので、ある程度覚悟して観ることにしましょう。

 

人気作家、宮部みゆき氏のサスペンス小説がもとになっている映画で、すごく込み入った仕掛けがあるストーリーを想定するも、それほど豪勢な仕掛けはない。

逆に、現実にありそうな素材で組み立てられたストーリーだけに、よりリアルさが増している。

 

事実を隠そうとする学校であったり、憶測から決めつけて報道するマスコミだったり

学校では生徒同士がお互い干渉し合わず、また、不良グループの一員であれど、本当の友達同士という訳でもない。

 

そんな、ありふれた日常の中、一人の生徒が校内で転落死する。

その、一人の少年の死を巡って、それぞれの思惑が交差する。

 

一人が動くと隣りに伝播する。またその一人が動くと、そのまた隣へ。

人の獲物にありつこうとハイエナのように寄ってくる者。一方で、欲望の渦に巻き込まれ、人生を台無しにする者。

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(C)2015「ソロモンの偽証」製作委員会

 

結局誰のための何の裁判だったのか。

各々が各々に答えを持って、散っていく。

 

算数ではなく国語、マークシートではなく記述式、的な、解釈に柔軟さを与えてくれるストーリー。

そして観終わった後、観る者それぞれに課題を与えてくれる。

 

人間の、人間臭い部分を存分に味わいたいあなたにおすすめの映画。

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[映画レビュー]『ソラニン』(2010) 押し付けられるチープな価値観が心地良い

今、宮崎あおいのピュアな歌声が聴きたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:原作コミック本が面白く、主演が宮崎あおいということで興味ありで。
ジャンル:青春、ドラマ
泣ける度:(3/5)

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会


–あらすじ–
OL2年目で会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)と、音楽の夢をあきらめられないフリーターの種田(高良健吾)は不透明な未来に確信が持てず、互いに寄り添いながら東京の片隅で暮らしていた。ある日、芽衣子の一言で仲間たちと「ソラニン」という曲を書き上げた種田は、芽衣子と一緒にその曲をレコード会社に持ち込むが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

この手の人気コミックを映画化したものは、酷評を浴びることが多い。

この映画もしかり。

 

とくに、原作コミックに気持ちが入りすぎているコアファンには、その世界観を壊される実写化というものが、許せないのかもしれない。

 

私は基本的に、この手の漫画の実写映画を観るときは、原作の方のコミック本を読まないで、いきなり映画を観るタイプなのだが、今回は、原作コミック本が先行した。

たまたま美容室に置いてあったので、それを読んだのがきっかけで。

 

確かに、あの原作の世界観を二時間映画枠の中で表現することは難しい。

そして、本作においては、かなり忠実にコミック本のセリフを再現したり、一つ一つのシーンを再現したりして、原作の世界観を壊さないように努めていたように感じつつも、表現しきれていなかったことも否めない。

 

ゆえに、原作ファンの人は、この映画は観ない方が良いのかもしれない。

ただ、あの芽衣子と種田を、宮崎あおいと高良健吾が演じる、その姿を観たいという人には、ひとつ、楽しみのある映画かと思う。

 

原作コミック本では、数々の名言が登場する。そんな、名言のいくつかが、この映画の中でも忠実に再現されている。

そして、宮崎あおいがギターを弾き、歌を歌う。

 

私自身、ギター弾きではないので、そのあたりの感想についてはなんとも言えないが、少なくとも、宮崎あおいの歌声は、聞きごたえがあった。

 

アースミュージック&エコロジーのCMでしか聴いたことのない、棒読み調の宮崎あおいの歌声。

決して歌唱力があるとかそういうのではないけど、バンドを始めたばかりの、学生らしい、勢いで歌い上げる感じが十分に出ていたのではないかと思う。

 

Again, こういったアニメ原作ものの実写映画化で、原作を超える世界観を出せることはない。

そして、本作は、その原作コミック本をかなり忠実に再現しているので、ストーリー展開もほぼ同じと考えていい。

 

では、この映画を観る意味は?

宮崎あおいのかわゆさ全開の演技を観るのと、40過ぎのおっさんたちが、自分もそんな甘い考えしてたなあと、ノスタルジーに浸るため、ではなかろうか。

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会

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[映画レビュー]『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』(2014) 「ありえないだろ!」と「いや、ありうるかも」の中間を走る絶妙な面白さ

今、染谷将太で一発笑いたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:長澤まさみ見たさに映画館に。
ジャンル:青春、コメディ、ドラマ
泣ける度:(2/5)

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(C)2014「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」製作委員会


–あらすじ–
大学受験に失敗し高校卒業後の進路も決まっていない勇気(染谷将太)は、軽い気持ちで1年間の林業研修プログラムに参加することに。向かった先は、携帯電話が圏外になるほどの山奥のド田舎。粗野な先輩ヨキ(伊藤英明)のしごき、虫やヘビの出現、過酷な林業の現場に耐え切れず、逃げようとする勇気だったが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

以前、映画館で観ておもしろかったので、この度たまたまスカパーで放送していたのを発見し、再度観た。

ということで、今回は二度目の鑑賞。それでも一度目と同じぐらい楽しめた。ゆえに、この映画をおすすめしないわけにはいかないと思い、レビューを書く。

 

当初、染谷将太氏をあまり存じ上げていなく、長澤まさみ目的で映画館に向かったのだが、今観ると、素直に「染谷将太、最高!!」と雄叫びを上げたくなる。

染谷将太氏は、心に影のある、ひと癖ある役がピッタリの俳優だと思っていたが、こういうイマドキの若者役もガッツリハマっている。

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(C)2014「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」製作委員会

 

普通に笑いながら観れる一方で、ところどころ学びも多い映画。

ちょっと下ネタ的な表現もあるが、それは笑い飛ばせるぐらいのレベルで、下ネタ嫌いの方でもあまり不快には感じないだろう。

 

一人の若者男性の成長ものストーリーとして、完全に映画の中の世界に浸ってしまい、ともに人間的成長を楽しんでしまうため、あっという間の2時間と感じる。

リアルさに欠け過ぎる矢口史靖監督映画はあまり好きではないのだが、この映画に限っては大好きな映画の一つとなった。

 

笑いの中にもホロっと泣けてくる、すごくあと味の良い映画。

脇を固める伊藤英明、優香、そしてもちろん長澤まさみにも大満足である。

 

今宵は染谷将太で一発笑いたいというあなたに、是非どうぞとおすすめしたい映画です。

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