アクション・サスペンス映画 邦画編

[映画レビュー]『シン・ゴジラ』(2016) 電車オタク必見の映画か!?

今、災害マニュアルはいつも役に立たないと思っているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:面白いと評判高かったから
ジャンル:SF、特撮

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(C)2016 TOHO CO.,LTD.


(あらすじ)
東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

なんだか今度の「ゴジラ」は面白いと評判で、そんな巷の噂が気になって映画館へ観に行った。

ちょっとハードルを上げすぎたか、そこまでとも正直思わなかったが、それでもかなり楽しめる映画になっていた。

 

特に映像の迫力。

都内へ通勤している人、横浜周辺に住んでいる人にはメチャクチャ地元が登場するため、地名の表記を見るだけでも興奮できるのではないか。

 

ゴジラ映画で言えば、20年ほどぐらい昔、ハリウッド版の『GODZILLA』 (1998)を観に行き、その迫力にすごく楽しめた思い出がある。一方で、今回の『シン・ゴジラ』は日本人だからこその楽しみがたくさんつまった「ゴジラ」だった。

ゴジラが登場して、みんながキャーっと逃げ回って、といったところも映画「ゴジラ」の醍醐味だが、一方で、独特の角度からの、ちょっと皮肉った視点も今回の映画の面白みの一つである。

 

中盤、やや間延びする部分は否めないまでも、全体として楽しめる仕上がりになっているのではないだろうか。

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[映画レビュー]『ソロモンの偽証 前篇・事件』と『後篇・裁判』(2015) 裁判もの映画というより、人間成長もの映画

今、人間の、人間臭い部分を存分に味わいたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:宮部みゆき原作ものの映画化ということで、気になった。
ジャンル:サスペンス
泣ける度:(1.5/5)

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(C)2015「ソロモンの偽証」製作委員会


–前編・あらすじ–
クリスマスの朝、雪に覆われた中学校の校庭で柏木卓也という14歳の生徒が転落死してしまう。彼の死によって校内にただならぬ緊張感が漂う中、転落死の現場を目にしたという者からの告発状が放たれたことによってマスコミの報道もヒートアップ。さらに、何者かの手による殺人計画の存在がささやかれ、実際に犠牲者が続出してしまう。事件を食い止めようともせず、生徒たちをも守ろうとしない教師たちを見限り、一人の女子生徒が立ち上がる。彼女は学校内裁判を開廷し、真実を暴き出そうとするが……。

–前編・あらすじ–
被告人大出俊次(清水尋也)の出廷拒否により校内裁判の開廷が危ぶまれる中、神原和彦(板垣瑞生)は大出の出廷に全力を尽くす。同様に藤野涼子(藤野涼子)も浅井松子(富田望生)の死後、沈黙を続ける三宅樹理(石井杏奈)に証人として校内裁判に出廷するよう呼び掛ける。涼子は柏木卓也(望月歩)が亡くなった晩、卓也の自宅に公衆電話から4回の電話があったと知り……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

前編・後編合わせて一つの作品と考えるべき映画のため、二本で一つの映画としてレビューを書く。

 

いつものように、今作品も、原作は読まずに映画を鑑賞。

したがって、原作のこの部分が削られてて残念だったとかいう下りはこのレビューにはない。

 

原作の世界観を壊してほしくなければ、映画化されたものは観ないほうがいい。

では本題へ。

 

二本立ての映画はあまり好きではなく、疲れるのでなるべく一つの映画は一本二時間前後に収めてほしい派ではあるが、この大作に、四時間超必要だったのは、うなずける。

それほどまでにすばらしく、見応えある映画。

一つ惜しいのは、前編がプツリと突然終わってしまうところか。

 

前後編もの映画の場合、ある程度単体でストーリーが構成されることを望むが、この映画は突然プツリとくる。

映画館で鑑賞された方のあ然ぶりが想像できる。

 

ゆえに、DVDを前後編二枚同時にかりるなどして、一気に二本観るべき映画。

前編121分、後編146分と、長いので、ある程度覚悟して観ることにしましょう。

 

人気作家、宮部みゆき氏のサスペンス小説がもとになっている映画で、すごく込み入った仕掛けがあるストーリーを想定するも、それほど豪勢な仕掛けはない。

逆に、現実にありそうな素材で組み立てられたストーリーだけに、よりリアルさが増している。

 

事実を隠そうとする学校であったり、憶測から決めつけて報道するマスコミだったり

学校では生徒同士がお互い干渉し合わず、また、不良グループの一員であれど、本当の友達同士という訳でもない。

 

そんな、ありふれた日常の中、一人の生徒が校内で転落死する。

その、一人の少年の死を巡って、それぞれの思惑が交差する。

 

一人が動くと隣りに伝播する。またその一人が動くと、そのまた隣へ。

人の獲物にありつこうとハイエナのように寄ってくる者。一方で、欲望の渦に巻き込まれ、人生を台無しにする者。

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(C)2015「ソロモンの偽証」製作委員会

 

結局誰のための何の裁判だったのか。

各々が各々に答えを持って、散っていく。

 

算数ではなく国語、マークシートではなく記述式、的な、解釈に柔軟さを与えてくれるストーリー。

そして観終わった後、観る者それぞれに課題を与えてくれる。

 

人間の、人間臭い部分を存分に味わいたいあなたにおすすめの映画。

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[映画レビュー]『さらば あぶない刑事』(2015) 「あぶ刑事」オールスター全員集合

「あぶない刑事」ファンのあなただけにおすすめの映画

観て良かった度:(2/5)
観た理由:これまでの全ドラマシリーズと全映画を観るレベルの「あぶ刑事」ファン。
ジャンル:アクション
泣ける度:(1/5)

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(C) 2016「さらば あぶない刑事」製作委員会


–あらすじ–
長きにわたり横浜の平和を守ってきた刑事コンビ、タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)。定年を5日後に控えながらも、彼らは宿敵・銀星会の残党を追い、覚せい剤や拳銃が扱われるブラックマーケットの襲撃などを行っていた。そんな中、世界各国の闇市場や裏社会での縄張りを拡大している中南米マフィアが彼らの前に立ちはだかる。彼らの日本進出を阻止しようとするタカとユージだが、その戦いに横浜中の犯罪組織も絡んでいく。危険地帯と化した横浜で、二人は一世一代の勝負に挑むが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

「あぶ刑事」ファン以外の方は、おそらく全く楽しめない映画。

むしろ「あぶ刑事」ファンの方でさえ、やや違和感を感じる事であろう。無条件で彼らを受け入れる懐がなければ。

 

「あぶない刑事」製作者側としては、自身何も変わっていないのだろうが、時代が変わりすぎたのかもしれない。

ここ10年、20年で、アメリカテレビドラマでさえ日本の茶の間で観れるようになった。日本の刑事ものテレビドラマの質、アクションの質も確実に上がっている。そんな中、いい意味でもそうじゃない意味でも「そのまんまのあぶ刑事」を見せてくる勇気には感動すら覚える。

 

「あぶ刑事」は、もともとテレビドラマ版の質はある程度高かったが、映画版はそうでもなかった。これはあぶ刑事ファンであれば誰もが感じていること。

そして今作、今までで一番「ゆるい」仕上がりになっている。

 

とにかく自分たちがやりたい事をやる。バイクに乗りたい。走るシーンを入れたい。ただ、ストーリー上、その必然性は全くない。

シリアスとお笑いの絶妙なミックスを期待するも、うまくミックスされておらず、個別の「出し物」が、単に順次披露されているだけ。

 

私は、一人のあぶ刑事ファンとして、本当に今回で終わりにしてくれてよかったと思っている。これ以上傷口を広げる前に。

ファンであるからこそ、いい思い出のまましまっておきたいという想いもあるので。

 

いろんな意味で、古き良き時代を振り返りたいというあなたには興味深い作品かもしれない。

今作は、懐の深い「あぶない刑事」ファンのあなただけにおすすめの映画ということで。

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[映画レビュー]『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』(2016) 笑いとシリアス、史実とフィクションの絶妙なミックス

今、戦国時代を楽しみながら学びたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:ドラマ版のファンであったから。
ジャンル:アドベンチャー、SF
泣ける度:(4/5)

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(C)2016 フジテレビジョン 小学館 東宝 FNS27社


–あらすじ–
安土城の完成と天下統一を目前にしたサブロー(小栗旬)は、ふと手にした教科書で織田信長は間も無く死ぬ運命にあることを知る。その運命に戸惑い、苦悩するサブローだったが、帰蝶(柴咲コウ)や家臣たちの力強い支えのもと、運命に抗い、この時代で生き抜くことを誓うのだった。そして、愛する帰蝶との結婚式を計画するサブロー。場所は京都・本能寺。。
〈試写会会場にて配られたパンフレットより抜粋〉

映画の率直な感想から

試写会にて鑑賞。

ジャニーズ、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さんが出演しているからであろうか、試写会上は若い女性たちで溢れかえっていた。

おそらくこの映画には全く興味のない小さいお子さんまでも、お母さんの付き添いで試写会会場に。

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(C)2016 フジテレビジョン 小学館 東宝 FNS27社

 

私自身、このドラマ版のファンであり、すこし贔屓目が入るかもしれないが、今作は大満足の映画であった。

 

特筆すべきところとしては、笑いとシリアスの絶妙なミックス加減。

この笑いの部分が小笑いの寄せ集めになりそうなところ、大笑いの連発であり、一方で、ものすごくシリアスな場面もありと、非常にメリハリの効いたストーリ展開。

 

そして、史実とフィクションをうまくミックスさせた、辻褄がうまい具合にぴったり合う絶妙なストーリー。

 

歴史が変わりそうで、変わらない。

先のストーリーが容易に予想できそうで、ことごとく、いい意味で裏切ってくれる。

 

史実は変えずとも、次に何が起きるかわからない、ハラハラ展開を非常にうまく作り上げている。

劇場では、大爆笑して、そして、大いに泣いてください。

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[映画レビュー]『予告犯』(2015) 共犯になる友情

今、世の中の正義というものにやり切れなさを感じているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(5/5)
観た理由:飛行機の中で見逃したので気になってた。
ジャンル:サスペンス

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(C)2015映画「予告犯」製作委員会


–あらすじ–
インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

ハラハラドキドキのサスペンス映画と思いきや、ヒューマンタッチな部分も併せ持つ、ちょっと感動的な映画。

この映画を賞賛すると、犯罪自体を助長しているかのような印象を与えるが、それは短絡的な考え。

 

この映画が実話ベースの映画であったなら、「おすすめ」に値しないが、これはフィクション。

映画としてすごく見応えのある、メッセージ性の強い映画。

 

ストーリーは違えど、『脳男』(2013)と、やや空気感が似ている。双方、生田斗真主演。

本作は、鈴木亮平、荒川良々、濱田岳などが、周りを固める。

 

今なにかと話題のハッカー集団、アノニマスを彷彿とさせる行動をとるゲイツ(生田斗真)。

許せない者たちを、手段を選ばず懲らしめる。

 

不謹慎かもしれないが、見ていてスカッとしてしまう。

でもこれって、正直な反応だと思う。

 

きっと、この映画を支持する多くの人は、世の中の正義というものにやり切れなさを感じているのかもしれない。

いけないことと知りつつも、共感し、心が共犯化していく。

 

また、この映画は豊かな国日本の影の部分にスポットを当てている。

復帰しようとするものに厳しい日本社会が描かれている。

 

社会復帰に苦しむ人たちを、「ただ弱いだけなやつら」と一蹴するのは簡単。

そう思う人にはこの映画はどうでもいい映画だし、むしろ、怒りさえ感じるかもしれない。

 

Again, これは犯罪を助長する映画ではない。

視点を変えるだけで様々な立場に立って考える機会をくれる、秀逸な映画。

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[映画レビュー]『十三人の刺客』(2010) 本当に強い人間とは

今、壮大なるチャンバラごっこを見たいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3/5)
観た理由:三池崇史監督の『クローズZERO』ファンだから。
ジャンル:アクション、サスペンス

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(c)2010「十三人の刺客」製作委員会


–あらすじ–
幕府の権力をわが物にするため、罪なき民衆に不条理な殺りくを繰り返す暴君・松平斉韶(稲垣吾郎)を暗殺するため、島田新左衛門(役所広司)の下に13人の刺客が集結する。斉韶のもとには新左衛門のかつての同門・鬼頭半兵衛(市村正親)ら総勢300人超の武士が鉄壁の布陣を敷いていたが、新左衛門には秘策があった。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

SMAP稲垣吾郎さん(以下、「吾郎ちゃん」と馴れ馴れしく呼ぶ。でも、友達でもなんでもない。)の悪役で、話題にもなったこの映画。

吾郎ちゃん、超極悪人です。極悪非道とはこんな感じの人を表現する言葉なんじゃないかと。

 

目を覆いたくなるシーンも少なくなく。

吾郎ちゃんの、悪役、松平斉韶役を見るだけでもこの映画を観る価値があるかも。

 

そして、

三池崇史監督なだけに、『クローズZERO』的な戦いのシーン。

これは期待を裏切らない。

それはもう斬って斬って斬りまくる十三人の刺客たち。吾郎ちゃんもある意味斬って斬って斬りまくってたね。

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(c)2010「十三人の刺客」製作委員会

 

伊勢谷友介氏が一つアクセントとして出演している。このキャラの存在はありだが、お笑いの要素はこの映画には不要だったのでは、と、そこが少し、ムムッという感じで。

 

役所広司、山田孝之、そして松方弘樹。存在感ハンパない。

松方弘樹氏に関しては、一人だけ斬り方が「この人本当に人斬ったことあるんじゃないか」というぐらい本格的で。一人だけ流れてるBGMが、時代劇ドラマのそれな感じで。

 

映像に見応えは十分あれど、ストーリー自体に深みはあまりない。いや、深みはあるのかもしれないが、意外性はない。ある意味わかりやすいストーリー展開。

壮大なるチャンバラ劇エンタテイメントを見たいという人におすすめの映画。

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[映画レビュー]『グラスホッパー』(2015) 伊坂幸太郎氏とジャニーズファンのためだけの映画か

伊坂幸太郎氏原作の映画化ものは全て観るというあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(2/5)
観た理由:原作が伊坂幸太郎氏。
ジャンル:サスペンス

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(C) 2015「グラスホッパー」制作委員会


–あらすじ–
恋人を殺害した犯人へのリベンジを誓った鈴木(生田斗真)は、教職を辞め裏社会の組織に潜入しその機会をうかがっていた。絶好の機会が訪れた矢先、押し屋と呼ばれる殺し屋の仕業で犯人が目前であっけなく死んでしまう。正体を探るため鈴木が押し屋の後を追う一方、特殊な力で標的を自殺に追い込む殺し屋・鯨(浅野忠信)は、ある任務を終えたとき、殺人現場を目撃し……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

小気味よく進んではいかないストーリー。

だからか、次第に退屈に感じてくる。

そして話が終わっていく。。

そんな感じの映画でした。

 

これから何が起きるか楽しみにさせるワクワクさせる展開から、最後はVシネ級な仕上がりでの着地。あのセクシー女優みたいな人はなんなんだろう?

あれだけ事前の宣伝で煽っていただけに、その出来上がりに少々ビックリしてしまった。

 

また、シリアスな映画として作っているなら、あまりゆるいシーンはいらないかと。

悪党どもの友情の話などはどうでもいい。

 

原作が伊坂幸太郎氏ということもあり、観客は、メッセージ性の高い、サスペンススリラーを観に来ているはず。

それが、ただグロいだけの映画に。

そして最後はただのアクション映画になってしまっている。

 

期待値が高かっただけに、残念であった。

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[映画レビュー]『図書館戦争 THE LAST MISSION』(2015) 無関心でいることの罪

今、「平和ボケ」している自分に危機感を抱いているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4/5)
観た理由:自分自身、本が好きだから。岡田准一、榮倉奈々が出てる。
ジャンル:アクション、ロマンス

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(C)2015 “Library Wars -LM-” Movie Project


–あらすじ–
年号が昭和から正化になってから33年、関東図書隊のタスクフォース所属の堂上篤(岡田准一)と笠原郁(榮倉奈々)は、日々理不尽な検閲から図書を守るため奮闘。彼ら図書隊は、全てのメディアを取り締まりの対象とするメディア良化委員会と激しいつばぜり合いを展開していた。読書と表現の自由を守るべく体を張る彼らを、予想外の戦闘が待ち受けていて……。
シネマトゥデイ

前作のレビュー<図書館戦争 / Toshokan Sensou (2013)>でも同様のことを書いたが、まず、この一見バカバカしいと思えるストーリーを、単にバカバカしいとしか思えないとしたら、おそらくこの映画の面白みを味わうことはできないであろう。

しかしながら、命をかけて一冊の本を守る的なバカバカしい話の裏にある、真のメッセージを感じたいというのであれば、この映画は非常に見応えのあるものになる。

 

基本的には、今回の映画から私が受け取るメッセージは、前作と同じである。

それは、「無関心でいることの罪」。

 

表現の自由を守ろうとする図書隊が命をかけて戦っている一方で、世間の大半の人たちは、彼らがなぜ戦っているのかをまったく理解していない。そもそも関心すら持っていない。

図書隊は思う。自分たちは誰のために、何のために戦っているのか、と。

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[映画レビュー]『脳男』(2013) 精神異常犯罪者への対応の難しさ

今、答えのない問題について考えを巡らせたいというあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:犯罪モノ映画がみたかった。
ジャンル:アクション、サスペンス

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(c)2013 映画「脳男」製作委員会


–あらすじ–
残忍な手口の無差別連続爆破事件を追う刑事の茶屋(江口洋介)は犯人の居所を突き止めるが、身柄を確保できたのは身元不明の鈴木一郎(生田斗真)だけ。共犯者と見なされた一郎は犯行が常軌を逸したものだったため、精神鑑定を受けることに。担当となった精神科医・鷲谷真梨子(松雪泰子)は感情を表さない一郎に興味を持ち、彼の過去を調べ始めるが……。
シネマトゥデイ

生田斗真ファンの方には失礼だが、この映画はホント期待しないで観ました。日本のクライムサスペンス映画はあまり当たりがないので。

 

そして、見事に裏切られました。

 

いい意味で。

 

「スピード」、「氷の微笑」、「真実の行方」という三つのハリウッドヒット作品のいいところが詰め込まれているような感じが。

 

つまり、ものすごく面白く、見ごたえがあって。

でも一方で、どこかで観たことある感も否めず。

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[映画レビュー]『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN & エンド オブ ザ ワールド』(2015) 面白いでしょ、これ。

プロレスを純粋に楽しめるあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:原作ファンだから。酷評が気になったから。
ジャンル:アクション、アドベンチャー

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(C) 2015 映画「進撃の巨人」製作委員会


–前編「ATTACK ON TITAN」のあらすじ–
100年以上前、人間を捕食する巨人が現れ、人類のほとんどが食べられてしまった。生き残った者たちは巨人の侵攻を阻止すべく巨大な壁を3重に作り上げ、壁の内側で暮らしていた。エレン(三浦春馬)やミカサ(水原希子)もそんな中の一人だった。そんなある日、100年壊されなかった壁が巨人によって破壊されてしまう。

–後編「エンド オブ ザ ワールド」のあらすじ–
100年以上ぶりに現れた超大型巨人に多くの人間が捕食され、生き残ったエレン(三浦春馬)は調査兵団の一員として外壁修復作戦を決行。しかし巨人に襲われてしまい、アルミン(本郷奏多)をかばったエレンは巨人に飲み込まれてしまう。その直後、黒髪の巨人が出現し、ほかの巨人たちを攻撃するという謎の行動を見せる。人類の存続を懸けて彼らは巨人たちと戦い続けるが……。
シネマトゥデイ

 

二本分一気にまとめてレビューするため、いつものより少し長くなります。

 

そもそもなぜ、ここまでこの映画が酷評なのか?

面白かったという意見も少なからずある一方で、ほとんどの方が酷評される、この「進撃の巨人」の実写版。気になって仕方がなかったので、映画の日で映画料金がやすくなるこの10月1日に前編・後編まとめて二本一気に観てきました。

 

一言で言うと、「楽しめる」という感想です。

 

そして同時に、「酷評する人が多いのもわからなくもないな」と。

 

おそらく原作ファンの方は、存在してほしいキャラクターがいなかったり、原作のイメージ通りにキャラクターが演じなかったりと、許せないことが多いのでしょう。

ハンジ役の石原さとみさんだけが評価を受けるのも、きっとハンジだけは原作通りのキャラを貫ける役回りだったからかもしれません。

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(C) 2015 映画「進撃の巨人」製作委員会

 

でも、アニメの実写版って、アニメ原作通りに作らないとダメなの?

私はそうは思わないです。

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