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[映画レビュー]『アウトレイジ』(2010)&『アウトレイジ ビヨンド』(2012) 表の世界も裏の世界も、やってることは大して変わらない

今、壮大なる下克上劇を楽しみたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:バイオレンスムービー観たい気分だったから。
ジャンル:ドラマ
泣ける度:涙は出ないけど、ある意味泣けてくるかも。

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(c)2010「アウトレイジ」製作委員会


–『アウトレイジ』(2010) あらすじ–
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

北野武監督・脚本作品。相変わらずのバイオレンスぶり。

で、このバイオレンスムービーを面白いと思えるか。

 

実に面白い。

テンポが良く、2時間飽きさせない。

 

男性向きの映画であることは確かだが、成り上がり的なストーリーが好きな女性であれば、たとえ女性でも、このヤクザ映画を面白いと思えるかも。

ただ、残酷なシーンも多いので、そのあたりも許容できればの話だが。

 

劇中、三浦友和が北村総一朗に頭をはたかれるシーンが度々ある。そんな三浦友和、今まで見たことないので、そんなちょっとしたシーンでさえ、衝撃的で。

加瀬亮に関して言えば、これほどまでにこっちの世界の人の役が合うとは思わなかった。キャスティングの妙と言うべきか。

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(c)2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会

 

北野映画だけに、最後のシーンはある程度想定ができてしまうものの、嫌いじゃない終わり方。

「もうこれで終わりだよね」と、上映時間を確認してしまうほど、最後まで何が起こるかわからない、ソワソワさせてくれる展開。

 

金ってこうやって稼ぐんだ、と、変に感心してしまう。

黒い金の稼ぎ方ではあるが、考え方だけは吸収したいかも。

 

会長、若頭、直参(じきさん)、そしてマル暴という関係性を把握していると、つまりはヤクザ組織のありかたや、彼らに対する警察組織のありかたを理解していると、個々の登場人物の関係性がわかって、よりこの映画を楽しめる。

しかしながら、あまりこのあたり凝って調べる必要もないので、以下に簡単に人間関係を書いてく。

 

会長(北村総一朗)がトップ。若頭の加藤(三浦友和)がナンバー2。直参っていうのが、組織のトップから直接「盃」を受けた者ということで、この映画では池元(國村隼)にあたる。で、大友(ビートたけし)が、その池元の下の組織というわけです。

また、マル暴に刑事の片岡(小日向文世)。ちなみに「マル暴」とは、暴力団対策を担当する警察内の組織や刑事のこと。

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(c)2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会

 

これだけ関係性を押さえていれば、より深く、この映画を楽しめるでしょう。

バイオレンスムービーでありながらも、どこか、もの哀しげな映画を観たいというあなたにオススメの映画です。

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[映画レビュー]『さらば あぶない刑事』(2015) 「あぶ刑事」オールスター全員集合

「あぶない刑事」ファンのあなただけにおすすめの映画

観て良かった度:(2/5)
観た理由:これまでの全ドラマシリーズと全映画を観るレベルの「あぶ刑事」ファン。
ジャンル:アクション
泣ける度:(1/5)

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(C) 2016「さらば あぶない刑事」製作委員会


–あらすじ–
長きにわたり横浜の平和を守ってきた刑事コンビ、タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)。定年を5日後に控えながらも、彼らは宿敵・銀星会の残党を追い、覚せい剤や拳銃が扱われるブラックマーケットの襲撃などを行っていた。そんな中、世界各国の闇市場や裏社会での縄張りを拡大している中南米マフィアが彼らの前に立ちはだかる。彼らの日本進出を阻止しようとするタカとユージだが、その戦いに横浜中の犯罪組織も絡んでいく。危険地帯と化した横浜で、二人は一世一代の勝負に挑むが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

「あぶ刑事」ファン以外の方は、おそらく全く楽しめない映画。

むしろ「あぶ刑事」ファンの方でさえ、やや違和感を感じる事であろう。無条件で彼らを受け入れる懐がなければ。

 

「あぶない刑事」製作者側としては、自身何も変わっていないのだろうが、時代が変わりすぎたのかもしれない。

ここ10年、20年で、アメリカテレビドラマでさえ日本の茶の間で観れるようになった。日本の刑事ものテレビドラマの質、アクションの質も確実に上がっている。そんな中、いい意味でもそうじゃない意味でも「そのまんまのあぶ刑事」を見せてくる勇気には感動すら覚える。

 

「あぶ刑事」は、もともとテレビドラマ版の質はある程度高かったが、映画版はそうでもなかった。これはあぶ刑事ファンであれば誰もが感じていること。

そして今作、今までで一番「ゆるい」仕上がりになっている。

 

とにかく自分たちがやりたい事をやる。バイクに乗りたい。走るシーンを入れたい。ただ、ストーリー上、その必然性は全くない。

シリアスとお笑いの絶妙なミックスを期待するも、うまくミックスされておらず、個別の「出し物」が、単に順次披露されているだけ。

 

私は、一人のあぶ刑事ファンとして、本当に今回で終わりにしてくれてよかったと思っている。これ以上傷口を広げる前に。

ファンであるからこそ、いい思い出のまましまっておきたいという想いもあるので。

 

いろんな意味で、古き良き時代を振り返りたいというあなたには興味深い作品かもしれない。

今作は、懐の深い「あぶない刑事」ファンのあなただけにおすすめの映画ということで。

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[映画レビュー]『ザ・ウォーク』(2015) 一歩を踏み出せない輩たちへのメッセージ

今、何かデカいことを成し遂げたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(5/5)
観た理由:予告編がつまらなそうだったが、気になったので自分で確かめたかった。
ジャンル:ドラマ、サスペンス
原題:THE WALK
泣ける度:(1/5)

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(C)2015 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved.


–あらすじ–
1974年。フランス人の大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、誰も考えついたことのない挑戦をすることに。それはニューヨークのマンハッタンにそびえ立つ2棟構造の高層ビル、ワールド・トレード・センターの屋上と屋上の間にワイヤーロープを張って命綱なしで渡っていくというものだった。そして、ついに決行の日を迎えるフィリップ。地上110階の高さに浮いているワイヤーを、一歩、また一歩と進んでいく彼だったが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

二時間ずっと綱渡ってて、落ちそうになったりしながら最後には無事渡りきってお話は終わりかな、と、超期待低で映画館へ。

 

すみません。。  

私が間違っていました。。

 

たぶん映画のタイトルが悪いのかも、と、人のせいに。

タイトルが『ザ・ウォーク』じゃ、面白み伝わってこないでしょ。

 

でも、それが作戦だったのかもしれないが。

観てみたらこんなに面白いんだよ、という感じで。

 

スーパー、大満足です。

気がついたら手と足に汗を握ってた。

 

もちろん綱渡った人が語ってるストーリーなんだから本人は生きてるに決まってるし、落ちないに決まってる。でも、それでも汗が出る。

話のテンポもすこぶるいい。サクサク観れる感じで、退屈さが全くない。

 

ヒューマンドラマ要素あり、サスペンス要素あり、でもコアにあるのは「冒険要素」な気がした。

アドベンチャーというか、ベンチャーというか。

 

涙が出る感動とはまた違った形で、大いに感動できる映画。

あなたも歴史的イベントの「共犯者」気分を味わえます。

 

映画館で3Dで観たんですが、やっぱりこの手の映画は3Dがおすすめです。

再びあのワールドトレードセンターを3Dで。

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[映画レビュー]『人生の約束』(2015) 伝えたかった価値観をストレートに押し付け過ぎたか

今、40歳代前半・男性のあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(2.5/5)
観た理由:竹野内豊、江口洋介の共演が見たかった。
ジャンル:ドラマ
泣ける度:(1/5)

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(C)2016「人生の約束」製作委員会


–あらすじ–
IT関連企業のCEO中原祐馬(竹野内豊)は、3年前にたもとを分かったかつての親友からの無言電話に不安を覚え、親友の故郷・富山県新湊へ向かう。着いたときには親友はこの世を去っていたが、親友が新湊曳山まつりをめぐって地元のために奔走していたことを知る。亡き友への思いから、資金と人手不足によりほかの町に譲渡された曳山を取り戻そうと奮闘する祐馬だったが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

この映画、40歳代前半の男である私が、ズバリ、ターゲットな映画。

ターゲットらしく、ガッツリ感動してやろう的な、前のめりな姿勢で、いざ映画館へ。

 

ムムッ。。こ、これは。。

 

映画予告編以上の盛り上がりが、、ない。

 

確かに役者陣は豪華。

江口洋介、竹野内豊をはじめ、個人的に好きな女優小池栄子まで出演している。

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(C)2016「人生の約束」製作委員会

 

俳優ビートたけしは、かなりのちょい役で。

西田敏行、柄本明まで。

 

ひとことで言うと、「えっ、これで感動しろって言うの?」という感じの映画。

出ている役者さんたちに罪はない気がするし、原作は読んでないのでどこまでの世界観がこの映画で反映されているかわからないが、それにしても、久しぶりに厳しい映画だった。

 

『ギャラクシー街道』(2015)以来かな。このショックは。

そういえば、あちらの作品にも西田敏行さん出てたな。まだ呪縛が解けないか。。

 

「今、良いこと言ってます。だからみんな注目。」的なシーン、すごく好きじゃなく、そんなシーンがこの映画にはたくさんあり。

Again、出ている役者さんたちは好きだ。ただ、応援したい気持ちは大きいのだが、嘘は言いたくないし。葛藤。

 

人生の「踊り場」に立っている私でも、ほぼ共感ゼロの、使い古されたストーリー。

自然に見えない振る舞いで埋め尽くされた、昭和テイストを押し付けた、田舎の人間の「つながり」は良いものだという価値観を全面に渡って押し付けてきた、映画。

 

作り手が伝えたかった価値観をストレートに押し付け過ぎたか。

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[映画レビュー]『ピンクとグレー』(2015) 加藤シゲアキというポジションだからこそのメッセージがあったはず

今、加藤シゲアキを応援したいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:加藤シゲアキさんを応援してるから
ジャンル:青春
泣ける度:(1/5)

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(C) 2016「ピンクとグレー」製作委員会


–あらすじ–
知名度のほとんどない俳優・河田大貴(菅田将暉)は、少年時代から友情を深めてきた人気俳優、白木蓮吾(中島裕翔)が急死したことで一躍世間の注目の的に。白木はなぜこの世を去ったのか。自ら命を絶ったのか他殺なのか。混沌とした状況の中、河田は……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

すでに終わってしまった番組だが、「未来シアター」で、NEWSの「じゃないほう」だという認識で加藤シゲアキさんを見ており、そのうち自然と彼を応援するようになった。

そんな、アイドルでもあり小説家でもある加藤シゲアキさん原作ストーリーの映画化が決まったということで、今回の『ピンクとグレー』は楽しみにしていた。

 

いつもながらに原作を読まないで映画を観た。

結果、「たぶんこれ、おもしろいんだろうなあ」という感想。

 

話がおもしろいし、ストーリー展開もおもしろい。

出演している俳優も、みないい味出している。特に夏帆が。

 

でも、どこか惜しい感が否めない。

おそらくかなりの違和感を覚える「昭和感」が混ざっていたからかもしれない。

 

知る人ぞ知る、「スクールウォーズ」的な濡れ場。

引っ越し屋のトラックに乗って手を振りながら引っ越して行く人。これは今も昔もリアルで見たことがない。

また、平成テイストな人たちの中に、一人、昭和テイストな柳楽優弥氏がぶち込まれている。

という、違和感ある昭和感。

 

映画プロモーションの一環で、「62分後の衝撃」と大きく煽られている。

文字通り、62分後からはおもしろいストーリー展開に。これは否定しない。

 

ただ、その「衝撃」の勢いのままに、一気にたたみかけてきてほしかった。

その後に展開される、「ちょっと長いな」と感じざるを得ない後半部分。

 

いい意味で、「なぜ?」と余韻の残る映画であれば良いのだが、この映画においては、単純にわからない「なぜ?」が頭の中にいくつか残ったまま映画が終了。

部分部分で興味深いシーンあれど、全体としてのメッセージ性に欠ける仕上がりになっており、少し残念。

 

この映画の仕上がりについて、加藤シゲアキ氏本人に、「ぶっちゃけどう思う?」と聞いてみたいところだ。

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[映画レビュー]『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』(2016) 笑いとシリアス、史実とフィクションの絶妙なミックス

今、戦国時代を楽しみながら学びたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:ドラマ版のファンであったから。
ジャンル:アドベンチャー、SF
泣ける度:(4/5)

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(C)2016 フジテレビジョン 小学館 東宝 FNS27社


–あらすじ–
安土城の完成と天下統一を目前にしたサブロー(小栗旬)は、ふと手にした教科書で織田信長は間も無く死ぬ運命にあることを知る。その運命に戸惑い、苦悩するサブローだったが、帰蝶(柴咲コウ)や家臣たちの力強い支えのもと、運命に抗い、この時代で生き抜くことを誓うのだった。そして、愛する帰蝶との結婚式を計画するサブロー。場所は京都・本能寺。。
〈試写会会場にて配られたパンフレットより抜粋〉

映画の率直な感想から

試写会にて鑑賞。

ジャニーズ、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さんが出演しているからであろうか、試写会上は若い女性たちで溢れかえっていた。

おそらくこの映画には全く興味のない小さいお子さんまでも、お母さんの付き添いで試写会会場に。

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(C)2016 フジテレビジョン 小学館 東宝 FNS27社

 

私自身、このドラマ版のファンであり、すこし贔屓目が入るかもしれないが、今作は大満足の映画であった。

 

特筆すべきところとしては、笑いとシリアスの絶妙なミックス加減。

この笑いの部分が小笑いの寄せ集めになりそうなところ、大笑いの連発であり、一方で、ものすごくシリアスな場面もありと、非常にメリハリの効いたストーリ展開。

 

そして、史実とフィクションをうまくミックスさせた、辻褄がうまい具合にぴったり合う絶妙なストーリー。

 

歴史が変わりそうで、変わらない。

先のストーリーが容易に予想できそうで、ことごとく、いい意味で裏切ってくれる。

 

史実は変えずとも、次に何が起きるかわからない、ハラハラ展開を非常にうまく作り上げている。

劇場では、大爆笑して、そして、大いに泣いてください。

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[映画レビュー]『幕が上がる』(2015) 勝ち続けると、楽しいだけじゃ済まされなくなる

ももクロファン(モノノフ)じゃないあなたにもおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:第40回報知映画賞の特別賞を受賞したから。映画「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督だから。
ジャンル:青春、ドラマ

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(C) 2015 O.H・K / F・T・R・D・K・P


–あらすじ–
地方都市の県立富士ケ丘高等学校2年生の高橋さおり(百田夏菜子)は、部長を務める演劇部最後の1年を迎えようとしていた。それぞれに個性豊かな部員たちと共に年に1度の大会、地区大会突破を目標に稽古に励む中、元学生演劇の女王だという吉岡先生(黒木華)が赴任してくる。吉岡の指導の下、全国大会出場を目指し彼女たちの演劇に打ちこむ日々が始まる。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

報知映画賞で、このアイドル映画が何かの賞を受賞したらしいと聞いて、少し気になっていた。

また、監督があの映画「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督ということで、感動作のいいイメージがあった。

 

「ももクロファンじゃなくても十分楽しめる映画」と言う人も多いが。

実際、ももクロファンのための要素たっぷりの映画であることは否定できない。しかしながら、ももクロファンでもなんでもない自分が観ていて、おもしろいなと思う部分も多い。

 

特に、設定が、高校の演劇部というところ。

そして、その演劇部を直接指導するのが、高校演劇出身の女優・黒木華(くろきはる)さんであるところ。

 

こういう黒木華さんのような、実際の経験者が演じることによって、すごく、ホンモノ感が伝わってくる。

そして、昭和を舞台にした作品に出ることが多い、古風な日本人女性を演じることが多い黒木華さんの、違った一面が観れたのも、この映画からの収穫。

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(C) 2015 O.H・K / F・T・R・D・K・P

 

ゲストも多数で、無駄に著名人が友情出演的な形で出演。

個人的には天龍源一郎氏が出て来た時点で、興奮がMAXに。

アラフォー世代にとってはスーパースターの天龍源一郎氏が、この映画の中で、セリフの少ない脇役を演じている姿に。

 

難点としては、ムロツヨシさんがふざけすぎているところと、ところどころ、小さな笑いを入れてくるところか。

この映画、一本通して真剣に作り通したら、かなりメッセージ性の強い、いい映画になったんだろうなと。

 

「自分の人生、自分で責任を負って、自分で選択して進んで行く。時に、退路を断って。」

そんなメッセージが伝わってきた。

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[映画レビュー]『予告犯』(2015) 共犯になる友情

今、世の中の正義というものにやり切れなさを感じているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(5/5)
観た理由:飛行機の中で見逃したので気になってた。
ジャンル:サスペンス

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(C)2015映画「予告犯」製作委員会


–あらすじ–
インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

ハラハラドキドキのサスペンス映画と思いきや、ヒューマンタッチな部分も併せ持つ、ちょっと感動的な映画。

この映画を賞賛すると、犯罪自体を助長しているかのような印象を与えるが、それは短絡的な考え。

 

この映画が実話ベースの映画であったなら、「おすすめ」に値しないが、これはフィクション。

映画としてすごく見応えのある、メッセージ性の強い映画。

 

ストーリーは違えど、『脳男』(2013)と、やや空気感が似ている。双方、生田斗真主演。

本作は、鈴木亮平、荒川良々、濱田岳などが、周りを固める。

 

今なにかと話題のハッカー集団、アノニマスを彷彿とさせる行動をとるゲイツ(生田斗真)。

許せない者たちを、手段を選ばず懲らしめる。

 

不謹慎かもしれないが、見ていてスカッとしてしまう。

でもこれって、正直な反応だと思う。

 

きっと、この映画を支持する多くの人は、世の中の正義というものにやり切れなさを感じているのかもしれない。

いけないことと知りつつも、共感し、心が共犯化していく。

 

また、この映画は豊かな国日本の影の部分にスポットを当てている。

復帰しようとするものに厳しい日本社会が描かれている。

 

社会復帰に苦しむ人たちを、「ただ弱いだけなやつら」と一蹴するのは簡単。

そう思う人にはこの映画はどうでもいい映画だし、むしろ、怒りさえ感じるかもしれない。

 

Again, これは犯罪を助長する映画ではない。

視点を変えるだけで様々な立場に立って考える機会をくれる、秀逸な映画。

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[映画レビュー]『十三人の刺客』(2010) 本当に強い人間とは

今、壮大なるチャンバラごっこを見たいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3/5)
観た理由:三池崇史監督の『クローズZERO』ファンだから。
ジャンル:アクション、サスペンス

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(c)2010「十三人の刺客」製作委員会


–あらすじ–
幕府の権力をわが物にするため、罪なき民衆に不条理な殺りくを繰り返す暴君・松平斉韶(稲垣吾郎)を暗殺するため、島田新左衛門(役所広司)の下に13人の刺客が集結する。斉韶のもとには新左衛門のかつての同門・鬼頭半兵衛(市村正親)ら総勢300人超の武士が鉄壁の布陣を敷いていたが、新左衛門には秘策があった。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

SMAP稲垣吾郎さん(以下、「吾郎ちゃん」と馴れ馴れしく呼ぶ。でも、友達でもなんでもない。)の悪役で、話題にもなったこの映画。

吾郎ちゃん、超極悪人です。極悪非道とはこんな感じの人を表現する言葉なんじゃないかと。

 

目を覆いたくなるシーンも少なくなく。

吾郎ちゃんの、悪役、松平斉韶役を見るだけでもこの映画を観る価値があるかも。

 

そして、

三池崇史監督なだけに、『クローズZERO』的な戦いのシーン。

これは期待を裏切らない。

それはもう斬って斬って斬りまくる十三人の刺客たち。吾郎ちゃんもある意味斬って斬って斬りまくってたね。

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(c)2010「十三人の刺客」製作委員会

 

伊勢谷友介氏が一つアクセントとして出演している。このキャラの存在はありだが、お笑いの要素はこの映画には不要だったのでは、と、そこが少し、ムムッという感じで。

 

役所広司、山田孝之、そして松方弘樹。存在感ハンパない。

松方弘樹氏に関しては、一人だけ斬り方が「この人本当に人斬ったことあるんじゃないか」というぐらい本格的で。一人だけ流れてるBGMが、時代劇ドラマのそれな感じで。

 

映像に見応えは十分あれど、ストーリー自体に深みはあまりない。いや、深みはあるのかもしれないが、意外性はない。ある意味わかりやすいストーリー展開。

壮大なるチャンバラ劇エンタテイメントを見たいという人におすすめの映画。

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[映画レビュー]『母と暮せば』(2015) どうしてあの人だけが。。

今一度、戦争の悲惨さを心で感じたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3/5)
観た理由:嵐のニノが出てるから。
ジャンル:ドラマ、戦争、ファンタジー

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(C)2015「母と暮せば」製作委員会


–あらすじ–
1948年8月9日、長崎で助産師をしている伸子(吉永小百合)のところに、3年前に原爆で失ったはずの息子の浩二(二宮和也)がふらりと姿を見せる。あまりのことにぼうぜんとする母を尻目に、すでに死んでいる息子はその後もちょくちょく顔を出すようになる。当時医者を目指していた浩二には、将来を約束した恋人の町子(黒木華)がいたが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

この映画をおすすめしない人は、非国民と言われそうな。

そうです。私が非国民です。

 

あと、左前に座ってて、いびきかきながら寝てたじいさんも同罪かな。

 

すごく、戦時中の厳しい生活ぶりが伝わってくる。

また、戦時中に大切な人を失った人の気持ちなど、自分にはわかるはずもないぐらいのやりきれなさも伝わってくる。

 

そして、この手の戦争映画は、今後も作り続ける必要性も感じる。

戦争の惨さは永遠に語り継いでいかなければならないから。

 

でも、一本の映画として、「みなさん是非観てください」的な気持ちではない。

自分が嵐のメンバーだったら、周囲の人に宣伝して回るだろうが、残念ながら、そうではない。

 

本作は、数多くある戦争映画の一つの域を出ない。

いくら、「作家・井上ひさしさんの願いを、山田洋次監督がついに映画化」と、公式ホームページで言われていても、映画はそんな、製作に至る背景とかで、勝負してはならない。

 

映画は絵画とは違う。映画は2時間で勝負しないと。

製作エピソードとかは、言い訳にしか聞こえない。

 

個々のシーンは好きな部分が多く、当時、生まれていなかった私には勉強になることも多い。しかし、全体としてのストーリー展開に面白みが感じられない。

ただ、「かわいそうな人たちの話」になっている。

 

また、エンディング部分の宗教勧誘ビデオのような終わり方にはびっくりした。

帰りに壺でも買わされるのかと思った。

 

個々のシーンに見応えがあっただけに、ストーリー展開の平凡さと、エンディングの怪しい終わり方が残念。

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