これまでレビューを書き、ご紹介してきた映画の中から、心に残った言葉をいくつかピックアップし、まとめてご紹介していきます。
ついでに英語も覚えちゃいましょうということで、主にハリウッド映画の中から、心に残ったフレーズをピックアップ。
細かい英文法の説明を始めると読む気が失せると思われるので、その辺りはカット、カットで。
それら名言が飛び出した時の空気感が伝わるように、やや熱い解説を入れて。
最後に、一つ注意として、この名言たちからネタバレする可能性があるので、ネタバレしたくないという映画がある場合は該当する映画の名言だけスキップして楽しんでください。
英語フレーズ直後の日本語訳は字幕になっていた日本語です。したがって、かなりスッキリと意訳さてれいることが多いです。裏を返すと、秀逸な翻訳ということです。
では、まずは初級編から楽しんでいきましょう。
初級編 〜すぐ使える映画の名言たち〜
きっと、星のせいじゃない。 / THE FAULT IN OUR STARS (2014)
死を目前に、自分が忘れられることが怖いと話すガス(アンセル・エルゴート)に対し、ヘイゼル(シャイリーン・ウッドリー)が放った言葉。
I’m gonna remember you.
「ずっと忘れない」
I just wish you’d be happy with that.
「それで満足でしょ」
ヘイゼルがガスに対し、「ずっとあなたを想っているよ。私の心の中にずっといるよ。」と。
そして、「私があなたを想っているだけで、それだけで十分幸せでしょ。違うの?」と。
実際にはあまりないシチュエーションなので、あなた自身が使うことはないかもしれませんが、映画では今後も見かけるフレーズではないでしょうか。
切ないフレーズですね。
マイ・インターン / THE INTERN (2015)
インターンと言いつつも、放置プレーにあっているベン(ロバート・デ・ニーロ)が、ただ何もしないだけでは自分を雇ってくれた会社に申し訳ない、と自ら仕事を探し出す時の一言。
Just make it happen.
「行動あるのみ」
ベンは自分に全く仕事がアサインされないことから、まず人を手伝うことから始めようとする。そして、次第に社内で信頼を得ていく。
とにかく行動するベンに、勇気付けられるシーンです。
セッション / WHIPLASH (2014)
夜、バーにて、チャーリー・パーカーがいかにして偉大なジャズプレイヤーになったかを語っている時に、鬼教師フレッチャー(J・K・シモンズ)から発せられた言葉。
There are no two words in the English language more harmful than “good job”.
「英語で最も危険な言葉はこの二語だ。”Good job”」
かつてチャーリー・パーカーが、自分の演奏の出来が良くなかった時に、”Good job”と一言言われて終わっていたら、後の偉大なチャーリー・パーカーは誕生しなかったであろうという話。実際には、何かものを投げられて、その上で罵倒されたということです。そして翌日から、チャーリー・パーカーは、そんなことは二度と経験するまいと猛練習したとのこと。天才が努力をしたということですね。
ちなみに自分は褒められて伸びるタイプなので、”Good job”と常に褒めて欲しいです。
サヨナラの代わりに / YOU’RE NOT YOU (2014)
ちょっと頼りないウィルがベック(エミー・ロッサム)に道端で愛の告白をした時に、ベックからウィルに返された言葉。自分の電話番号を書いた紙切れをウィルに渡し、ベックが放った一言がこちら。
Don’t lose my number, ok?
「それまで待ってて」
直訳すると、「私の番号無くさないでよ。」ですが、「それまで待ってて」と字幕にて訳されていました。「それ」っていうのは、ベックがいろいろと忙しい時期で、一旦落ち着く時まで、それまで待っててくれと言っているわけです。
このフレーズに、ベックのボーイッシュさがにじみ出てますね。
実際には、男性がこのフレーズ使うとカッコイイかもしれません。自分に自信がある男性限定ですが。
ハッピーエンドが書けるまで / STUCK IN LOVE (2012)
元夫のビル(グレッグ・キニア)が前妻エリカ(ジェニファー・コネリー)とだいぶ昔に約束したことをずっと守っている。そんなビルに対し、エリカが放った言葉がこちら。
“That was a lifetime ago”
「それは大昔の話でしょ!」
つまり、「いつまで昔の私の発言を持ち出すつもり。そんなの早く忘れてちょうだい。」と。
ここでは”lifetime ago”という表現を用いて「大昔」ということを強調して言っているわけです。”long time ago”よりも昔のことだと。
女性が今すぐにでも使えそうなフレーズですね。男は基本、未練がましいですから使うことはないかな。
ミッドナイト・ラン / MIDNIGHT RUN (1988)
ストーリーの最後の最後、デューク(チャールズ・グローディン)がジャック(ロバート・デ・ニーロ)と別れるシーン。デュークは自分が逃走用の資金として持っていた大金をジャックに渡す。その際にデュークがジャックに発したこの言葉がこちら。かっこ良すぎる。
It’s not a payoff. It’s a gift.
「これはワイロじゃない。ギフトだ。」
See you in the next life.
「来世でまた会おう」
ジャックは「マジかよ」という顔をしながらもその大金を受け取る。そして、去り際に再度振り返るも、もうそこにはデュークの姿はない。ゾクッとするシーン。
中級編 言えたらカッコイイ映画の名言たち
プラダを着た悪魔 / THE DEVIL WEARS PRADA (2006)
仕事が忙しくて、ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)のところに愚痴をこぼしに行った時のアンディ(アン・ハサウェイ)の言葉。その愚痴に対し、ナイジェルが返した言葉。
Andrea: My personal life is falling apart.
「私生活がボロボロよ。」(林訳)Nigel: That’s what happens when you start doing well at work. Let me know when your entire life goes up in smoke, means it’s time for a promotion.
「私生活が崩壊し始めたとき、それは昇進の時期よ。」
“falling apart”なんて、「崩れ落ちる。ボロボロ。」感がすごく伝わる表現です。
そして”go up in smoke”は「煙と消える」という意味ですが、もう完全に生活が崩壊しちゃう感が伝わってきます。
この、「生活が崩壊し始めた時が昇進の時」っていう考えがすごく印象に残ってて、ピックアップしました。ワーカホリックは日本人だけじゃないんですね。
ついでにもう一つ心に残った言葉をご紹介。こちらもナイジェルがアンディに発した言葉。
Nigel: Andy, if you want this, start giving this your all. Be who Miranda needs you to be. Or else… quit.
「このだれもが憧れるミランダのアシスタントという仕事が欲しかったら、今すぐあなたの全てをぶつけ始めなさい。ミランダが望むようにしなさい。そうでなければ、今すぐ辞めてちょうだい。」みたいな感じだったかと思います。
“start giving this your all”なんて、なかなかにネイティブじゃない我々日本人からは出てこない言い回しでしょう。
最初、このミランダのアシスタントという仕事をなめていたアンディが、次第に真剣になってくる様がすごく印象的で、そんな中、このナイジェル(社内で唯一アンディが気の許せる相手)のアンディへの叱咤激励が心に残っていたのでご紹介です。
はじまりのうた / BEGIN AGAIN (2013)
音楽について、グレタ(キーラ・ナイトレイ)とダン(マーク・ラファロ)が夜の街の中で、座って語っている。そんな会話の中で、ダンが発した言葉がこちら。
Dan: That’s what I love about music.
「音楽の魔法だ。」(「それが俺が音楽を好きな理由だ」からの超訳)Gretta: What?
Dan: One of the most banal scenes is suddenly invested… with so much meaning.
「平凡な風景が意味のあるものに変わる」
ちょっと英単語訳:
banal [bənɑ́ːl] 「ありふれた、平凡な」
invested with 〜 「〜が授けられる」
以降続けてダンの語りが続く。。
Dan: All these banalities. They’re suddenly turned into these… these beautiful, effervescent pearls. From music.
ちょっと英単語訳:
banality 「(考え・話題・言葉などの)陳腐さ」
effervescent [èfərvésnt] 「快活な、活気のある」
音楽は平凡な風景を意味のあるものに変える、っていう感じ方、いいですよね。
そこに惹かれました。
上級編 丸暗記したくなる映画の名言たち
グッド・ウィル・ハンティング / GOOD WILL HUNTING (1997)
チャッキー(ベン・アフレック)とウィル(マット・デイモン)がいつものように、解体工事現場でバイトしている。その休憩時でのチャッキーとウィルの会話で、チャッキーがウィルに語るシーン。
CHUCKIE:
Let me tell you what I do know. Every day I come by to pick you up, and we go out drinkin’ or whatever and we have a few laughs. But you know what the best part of my day is? The ten seconds before I knock on the door ‘cause I let myself think I might get there, and you’d be gone. I’d knock on the door and you wouldn’t be there. You just left.「毎日お前を迎えに行き、酒を飲んでバカ話、それも楽しい。だが一番のスリルは車を降りてお前んちの玄関に行く10秒間。ノックをしてもお前は出て来ない。何の挨拶もなくお前は消えてる。そうなればいい。」
このシーン、そして最後にチャッキーがウィルを迎えに行くシーンも含めて、全映画の中でのマイベストシーンです。思い出すだけで涙出てくる。
チャッキーが親友ウィルのことをすごく考えているのがわかるシーン。親友だけに、親友ウィルのことを考えてあえて突き放すチャッキー。お前と俺とはそもそも住むべき世界が違うんだ、と。
ここでのセリフは長いけど、簡単な英語表現しか使われてないので、これは是非とも丸暗記したい。
“‘cause I let myself think..”なんてところは、日本生まれ日本育ちの私からはなかなか出てこない言い回しで。
以上、好評であれば、また心に残るフレーズを溜めておいて、まとめて、第二弾書きます。