伊坂幸太郎氏原作の映画化ものは全て観るというあなたにおすすめの映画
観た理由:原作が伊坂幸太郎氏。
ジャンル:サスペンス
–あらすじ–
恋人を殺害した犯人へのリベンジを誓った鈴木(生田斗真)は、教職を辞め裏社会の組織に潜入しその機会をうかがっていた。絶好の機会が訪れた矢先、押し屋と呼ばれる殺し屋の仕業で犯人が目前であっけなく死んでしまう。正体を探るため鈴木が押し屋の後を追う一方、特殊な力で標的を自殺に追い込む殺し屋・鯨(浅野忠信)は、ある任務を終えたとき、殺人現場を目撃し……。
〈シネマトゥデイ〉
映画の率直な感想から
小気味よく進んではいかないストーリー。
だからか、次第に退屈に感じてくる。
そして話が終わっていく。。
そんな感じの映画でした。
これから何が起きるか楽しみにさせるワクワクさせる展開から、最後はVシネ級な仕上がりでの着地。あのセクシー女優みたいな人はなんなんだろう?
あれだけ事前の宣伝で煽っていただけに、その出来上がりに少々ビックリしてしまった。
また、シリアスな映画として作っているなら、あまりゆるいシーンはいらないかと。
悪党どもの友情の話などはどうでもいい。
原作が伊坂幸太郎氏ということもあり、観客は、メッセージ性の高い、サスペンススリラーを観に来ているはず。
それが、ただグロいだけの映画に。
そして最後はただのアクション映画になってしまっている。
期待値が高かっただけに、残念であった。
世界観はわかるが。。
「グラスホッパー(=トノサマバッタ)は密集して育つと、黒く変色し、凶暴になる。人間もしかり。。」
上記の、公式サイトで語られているこの世界感をどう見せてくれるのだろうと期待していたが。。
原作は読んでいない。ここでは映画だけでの純粋な感想。
トノサマバッタが不気味に飛び回る映像があったが、あの奇妙さを感じさせるストーリー展開は最後までなかった。
伝えたかったであろうメッセージのイメージがある程度わかるだけに、そこをよりうまく掘り下げていただきたかった。より深く知りたかった。
特撮戦隊ヒーローものっぽく仕上げてしまった残念さが悔やまれる。ファンファン大佐がいる敵の基地に乗り込むみたいな感じの。。
映画はやっぱり映画で表現できたものが全て。原作がいかに面白いかは問題ではない。
「欲望を満たすために、人間も変種になる」
誰がどう変種になって、それがどうだと伝えたかったのだろうか。
伊坂幸太郎原作作品
私は特別に伊坂幸太郎氏のファンであるというわけではないが、これまで映画化された彼の作品は比較的好きなものが多い。
その中でも、「アヒルと鴨のコインロッカー (2006)」が一番好きな作品。
次いで、「重力ピエロ (2009) 」も。いや、「重力ピエロ(2009)」が一番かな?
おそらく伊坂幸太郎ファンは、このレベルの映像化を期待したのではないだろうか。
最後にひとこと感想
菜々緒氏の「嫌な女」の役、すごく似合ってる。演技とは関係ない部分なので、これが褒め言葉になるのかどうかわからないが。
石橋蓮司氏は、申し訳ないが、あの「20世紀少年 (2008)」を観た日以来、強烈なイメージが付いてしまって。もう本当の意味での悪い役はできないのでは。私だけかもしれないが。登場シーンで笑ってしまう。
予告編