[映画レビュー]『アウトレイジ』(2010)&『アウトレイジ ビヨンド』(2012) 表の世界も裏の世界も、やってることは大して変わらない

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今、壮大なる下克上劇を楽しみたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:バイオレンスムービー観たい気分だったから。
ジャンル:ドラマ
泣ける度:涙は出ないけど、ある意味泣けてくるかも。

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(c)2010「アウトレイジ」製作委員会


–『アウトレイジ』(2010) あらすじ–
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

北野武監督・脚本作品。相変わらずのバイオレンスぶり。

で、このバイオレンスムービーを面白いと思えるか。

 

実に面白い。

テンポが良く、2時間飽きさせない。

 

男性向きの映画であることは確かだが、成り上がり的なストーリーが好きな女性であれば、たとえ女性でも、このヤクザ映画を面白いと思えるかも。

ただ、残酷なシーンも多いので、そのあたりも許容できればの話だが。

 

劇中、三浦友和が北村総一朗に頭をはたかれるシーンが度々ある。そんな三浦友和、今まで見たことないので、そんなちょっとしたシーンでさえ、衝撃的で。

加瀬亮に関して言えば、これほどまでにこっちの世界の人の役が合うとは思わなかった。キャスティングの妙と言うべきか。

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(c)2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会

 

北野映画だけに、最後のシーンはある程度想定ができてしまうものの、嫌いじゃない終わり方。

「もうこれで終わりだよね」と、上映時間を確認してしまうほど、最後まで何が起こるかわからない、ソワソワさせてくれる展開。

 

金ってこうやって稼ぐんだ、と、変に感心してしまう。

黒い金の稼ぎ方ではあるが、考え方だけは吸収したいかも。

 

会長、若頭、直参(じきさん)、そしてマル暴という関係性を把握していると、つまりはヤクザ組織のありかたや、彼らに対する警察組織のありかたを理解していると、個々の登場人物の関係性がわかって、よりこの映画を楽しめる。

しかしながら、あまりこのあたり凝って調べる必要もないので、以下に簡単に人間関係を書いてく。

 

会長(北村総一朗)がトップ。若頭の加藤(三浦友和)がナンバー2。直参っていうのが、組織のトップから直接「盃」を受けた者ということで、この映画では池元(國村隼)にあたる。で、大友(ビートたけし)が、その池元の下の組織というわけです。

また、マル暴に刑事の片岡(小日向文世)。ちなみに「マル暴」とは、暴力団対策を担当する警察内の組織や刑事のこと。

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(c)2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会

 

これだけ関係性を押さえていれば、より深く、この映画を楽しめるでしょう。

バイオレンスムービーでありながらも、どこか、もの哀しげな映画を観たいというあなたにオススメの映画です。

表の世界も裏の世界も、やってることは大して変わらない

年功序列じゃない世界がそこにある。

まさに、外資系企業の組織に在り方に似ている。

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(c)2010「アウトレイジ」製作委員会

 

組織の上に立つものに変わって、下の者が上に登りつめる、下克上の様も。

自分がやりたくない嫌な「仕事」は下へ、下へと流れていく様も。

 

表の世界も裏の世界も、やっていることは大して変わらない。

表の世界では、単に直接人は殺さないというだけ。

 

シビアな世界で生きているサラリーマンには、刺激のある作品であると同時に、仕事上の有益なヒントが得られる映画かもしれない。

その使い方を間違えなければ。

 

もの哀しさが伝えるメッセージ

こういうヤクザものの映画って、一見ヤクザ自体を美化しているように見えるけど、実はその逆。

椎名桔平やら三浦友和やら豪華俳優陣を見てしまうと、「カッコイイ」と思うのは無理もないが。

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(c)2010「アウトレイジ」製作委員会

 

北野武のヤクザ映画を観ていつも感じること、それは、「絶対にこの世界に入って行っちゃダメだよ」というメッセージ。

映画は観ていて面白いし、俳優たちもカッコイイ。でも、ここだけは誤解しちゃいけないところ。

 

だからこそ、北野武のヤクザ映画は、いつもある種のもの哀しさを残して終わる。

その世界に住む人たちの現実を、極力リアルに見せることによって。

 

続編『アウトレイジ ビヨンド』(2012)へ

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–『アウトレイジ ビヨンド』(2012) あらすじ–
5年前、ヤクザ界での生き残りを懸け壮絶な権力闘争に明け暮れた暴力団「山王会」は関東の頂点を極め、政界にまで勢力を広げていた。彼らの壊滅を目指す刑事の片岡(小日向文世)は、関西最大の「花菱会」と対立させるべく策略を練る。そんな中、遺恨のある木村(中野英雄)に刺されて獄中で死んだはずの大友(ビートたけし)が生きていたという事実が持ち上がる。その後、出所した大友だったが……。
シネマトゥデイ

続編の『アウトレイジ ビヨンド』(2012)の方が、下克上っぷりが半端ない。

より楽しむためには、必ず前作の『アウトレイジ』(2010)を観てからこの続編は観るべし。

 

前作にも勝る面白さで、勢い衰えずの続編『アウトレイジ ビヨンド』。

「昨日の敵は、今日の友」具合が、男として見ていてシビれるところ。

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(c)2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会

 

「一度人を裏切った奴は、何度でも裏切る」

というセリフがドキッとさせてくれる。

 

「金を持ってる奴が偉いのか? 全ては金なのか?」

関東、関西の二大ヤクザ組織と警察(マル暴)。この絶妙な三角関係が面白い。

 

前作と合わせて二本一気に観るのがオススメかな。

 

最後にひとこと感想

北野武監督一作品目の『その男、凶暴につき』(1989)が、後にも先にも北野映画では一番好きである。

ただ、今回ご紹介の『アウトレイジ』(2010)&『アウトレイジ ビヨンド』(2012) はそれに勝るとも劣らない面白さで、正直期待していなかった分、より楽しむことができた。

 

決してヤクザに憧れてはほしくないけど、我々一般社会で生きているものとしても学ぶところもあり、血生臭い残酷な感じの映像がOKな人であれば、どうぞとおすすめしたい。あなたが女性でも。

 

予告編

『アウトレイジ』(2010)

 

『アウトレイジ ビヨンド』(2012)

 

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