[映画レビュー]『最強のふたり』(2011) 言いにくいことを言ってくれる、聞きにくいことを聞いてくれる

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今、明るい介護もの映画を観たいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:「最強」とまで言われたら観るしかないかなと。
ジャンル:コメディ、ドラマ
原題:INTOUCHABLES/UNTOUCHABLE

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(c) 2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP/


–あらすじ–
不慮の事故で全身麻痺(まひ)になってしまった大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

最近劇場公開された『サヨナラの代わりに』(2014)が、女版『最強のふたり』(2011)とも言われている。

しかしこの二作品の大きな違いは、

  • 『サヨナラの代わりに』(2014)・・フィクション、悪化していく病
  • 『最強のふたり』(2011)・・実話、事故により体が不自由に

というところ。

つまりは、本作は「悪化していかないもの」なだけに、それほど深刻な話にはなっていない。そこが、大きな違い。

 

悲しい系の、涙たくさん出ちゃう系の映画が苦手な人にも、十分楽しめる映画。

 

前述のとおり、この映画は実話がベースになっている。

実話ベースの映画は通常、劇的なストーリー展開が少ない分、退屈になりがちだが、この映画は最後まで飽きさせない。

もしかしたら、脚色多めなのかもしれないが、事実を大きく逸脱していなければ、面白さを追求する作りは嫌いではない。

 

実話ベースの映画の限界としては、小説のようにきれいに話がまとまっていないところ。アクション映画でいうところの、最後にボスキャラを倒して平和が訪れて終わる的な展開が、ないといえばない。この映画は最後、ダラダラ終わっていく感じの映画。

したがって、ストーリー全体の「締まり」は期待出来ない。しかしながら、個々のストーリーが単体でそれぞれ面白いので、全体として満足度の高い映画になっていると感じる。

 

明るい介護もの映画を観たいという人にはオススメの映画。

言いにくいことを言ってくれる、聞きにくいことを聞いてくれる

体の不自由なフィリップ(フランソワ・クリュゼ)に、一切の同情を示さないところが、フィリップがドリス(オマール・シー)を気に入っているところ。

これだけ聞くと、ベタな映画だなあと感じるが、これが実話だと思うと、あらためてすごい話だと感じる。

 

小さな子どもがはじめて新しいものに出会った時に、興味津々になり、そのものを転がしたり、投げたり、舐めたりと、いろいろいじり回す。

ドリスがフィリップの介護を始めた時がまさにそんな感じ。

 

フィリップの足の感覚がないことに、「すげえなあ」とドリス。また、介護につきものの、いわゆる3Kの「汚い」の部分の作業については、「これはやりたくない」と素直に言いきる。

また、顔の筋肉しか感覚がないフィリップに、彼の性感帯について質問する。

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(c) 2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP/

 

普通、言ってはならないことは言わないようにするし、聞いたら失礼だと思うことは質問しない。

その「普通」の生活に飽き飽きしていたフィリップにとって、ドリスとの生活はすごく新鮮と感じる。

 

不謹慎だと思いつつも、笑ってしまうシーンが多い。深刻な中でもある種のタブーに切り込んでいるところがこの映画の面白さなんだと思う。

 

金持ちが絵を買う理由とは?

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(c) 2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP/

金持ちが絵を買う理由はいろいろあるようだ。

『黄金のアデーレ 名画の帰還』(2015)では「絵には過去を蘇らせる力がある」と言う。

 

そして、この映画では、こんな会話のシーンがある。

フィリップ:「なぜ人は芸術に興味を持つと思う?」
ドリス:「商売になるからか?」
フィリップ:「唯一の残せる足跡だから」

つまりは自分の趣味趣向の主張を後世に渡っても続けたいからなのか?自分が生きていた証を絵画コレクターとして主張することで。

 

また、絵を買う人って「絵そのもの」にお金を払っているというよりも、「絵の背景にあるストーリー」にお金を払っているんだな、と。

それを感じるシーンがこの映画の中で、うまく、面白く描かれていて、一つの見どころなっている。

 

私の場合、『黄金のアデーレ 名画の帰還』(2015)で紹介されているように「絵には過去を蘇らせる力がある」的な意味で、たまに安い絵を買いますけどね。その絵を買った時の思いが色あせないように。

 

最後にひとこと感想

フィリップが「死にたくても死ねない」と言うシーンがある。

これを聞いた時、これまで考えもしなかったことなのでショッキングだった。体が不自由な人は、時に自分で死を選ぶこともできないんだと。

 

また、どんな頑固な人でも、「笑い」と「涙」はおさえられないんだなと。

 

普段、不自由なく生活している上で、あまり感じることのないものを多く気づかせてくれた映画。

笑いながら、楽しみながら、ある種のタブーに切り込むこの映画は秀逸。

 

予告編

 

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