[映画レビュー]『シービスケット』(2003) 完璧である必要があるのか?

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今、完璧を求めすぎてしまっているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4/5)
観た理由:脚本家が絶賛の映画だから。
ジャンル:ドラマ
原題:SEABISCUIT

SEABISCUIT2

(c) Universal pictures


–あらすじ–
1929年10月、アメリカは株の大暴落で大恐慌時代に陥った。それまで自動車ディーラーとして成功を収めていたハワードは、最愛の息子を交通事故で亡くし、妻にも去られてしまった。そんな彼は1933年、運命的に出会った女性マーセラと結婚。そして、乗馬の愛好家である彼女に影響を受け、競馬の世界に傾倒していく。やがて、彼はカウボーイのスミスを調教師として雇う。スミスは“シービスケット”と呼ばれる小柄で気性の荒いサラブレッドの潜在能力に目を付け、その騎手として気の強い男ジョニー・ポラードを起用するのだった。
allcinema ONLINE

映画を見た後の率直な感想から

この映画は一度観ただけでは消化しきれないだろう。

二度、三度と観るたびに味が出てくる映画だ。逆に、二度、三度観ないと消化しきれないかもしれない。

 

人物背景を説明する下りの冒頭約40分ぐらいは正直退屈である。

この部分の見せ方については玄人好みの作りと言われるかもしれないが、一般受けはしないだろう。

時間の流れも速く、また、めまぐるしくスポットを当てる人物が変わる手法は、はっきり言って情報が整理しにくい。縦軸にも横軸にも頻繁に入れ替わる状況に、容易についていける人はそうは多くないであろう。

したがって、前知識ゼロでいきなりこの映画を観ると、話の展開を追っていくことにまず苦労する。

 

上記あらすじの内容と、以下三人の男たちの立ち位置だけでもあらかじめ頭に入れておくと、初回の鑑賞でも無駄な情報整理に労力を費やさず、楽しんで観ることができるのではないか。ただ、それは映画としてはどうかとも思うが。

  • チャールズ・ハワード(ジェフ・ブリッジス)・・・シービスケットのオーナー
  • トム・スミス(クリス・クーパー)・・・シービスケットの調教師
  • ジョニー・レッド・ポラード(トビー・マグワイア)・・・シービスケットの騎手

 

この映画に関しては、その「無駄な情報整理のための労力」を考慮しても、観る価値のある映画だ。

それは、実話をベースに作られている映画だが、ただ単に、かつてすごい馬がアメリカにいた、という浅い話ではないからである。

 

完璧であるべきか

世の中には、学歴から職歴まで、傷一つない完璧な経歴の人間がいる。しかし、そんな人間はたくさんいるわけではない。ほとんどの人は、履歴書の中に突っ込まれたくない過去の一つや二つは抱えているものである。

ただ、人は、自分が選ぶ側の立場に回ると、そんな完璧な人間を求めがちだ。

 

この人はここがダメだから、あの人はあそこがダメだから、

と、欠点にフォーカスして判断することが多い。

この映画でも、シービスケットは馬体が小さく、また、騎手のレッドは騎手の割には体が大きいと敬遠された。

 

また、一度失敗した者に対しては敗北者の烙印を押す社会でもある。特に日本社会においてはそれが顕著だ。

 

しかしながら、この映画を観終えた後は、

「そもそもこの世の中は欠点を持った人間の集まりだ。ならば完璧なものを求めること自体がナンセンスではないか。」

と思えてくる。

 

また、一度失敗した者に対しても、二度目のチャンスを与える寛大な心を持てるようになっているかもしれない。

 

馬と自然とレースシーン

実際のレースシーンの映像が残っており、こちらがそのうちの一つ。

ネタバレするので後で観て欲しいのだが、実際のレースと映画でのレースシーンとを比較して見てみると、映画でのレースシーンが非常に事実に忠実に再現されていることに驚く。

また、ジョッキーの視点で見る迫力と緊迫感たっぷりのレースシーンには、競馬ファンならずとも、のめり込んでしまうだろう。

 

自然の中を駆け回る馬のシーンも美しい。

今更ながら、映画館の巨大スクリーンで観ておきたかった作品だ。

 

最期にひとこと感想

テレビのない時代の情報配信方法や、ラジオ番組の裏側など、他に非常に興味深いシーンも多い。

 

暗い過去を持った三人の男たちの、一頭の馬と出会い、人生が変わっていく様を見ることを通じて、

「完璧である必要はない」
「チャンスは一度ではない」

というメッセージを感じることができる。

 

二度、三度観るたびに違った魅力を味わえる映画である。

 

予告編

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