[映画レビュー]『ソラニン』(2010) 押し付けられるチープな価値観が心地良い

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今、宮崎あおいのピュアな歌声が聴きたいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:原作コミック本が面白く、主演が宮崎あおいということで興味ありで。
ジャンル:青春、ドラマ
泣ける度:(3/5)

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会


–あらすじ–
OL2年目で会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)と、音楽の夢をあきらめられないフリーターの種田(高良健吾)は不透明な未来に確信が持てず、互いに寄り添いながら東京の片隅で暮らしていた。ある日、芽衣子の一言で仲間たちと「ソラニン」という曲を書き上げた種田は、芽衣子と一緒にその曲をレコード会社に持ち込むが……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

この手の人気コミックを映画化したものは、酷評を浴びることが多い。

この映画もしかり。

 

とくに、原作コミックに気持ちが入りすぎているコアファンには、その世界観を壊される実写化というものが、許せないのかもしれない。

 

私は基本的に、この手の漫画の実写映画を観るときは、原作の方のコミック本を読まないで、いきなり映画を観るタイプなのだが、今回は、原作コミック本が先行した。

たまたま美容室に置いてあったので、それを読んだのがきっかけで。

 

確かに、あの原作の世界観を二時間映画枠の中で表現することは難しい。

そして、本作においては、かなり忠実にコミック本のセリフを再現したり、一つ一つのシーンを再現したりして、原作の世界観を壊さないように努めていたように感じつつも、表現しきれていなかったことも否めない。

 

ゆえに、原作ファンの人は、この映画は観ない方が良いのかもしれない。

ただ、あの芽衣子と種田を、宮崎あおいと高良健吾が演じる、その姿を観たいという人には、ひとつ、楽しみのある映画かと思う。

 

原作コミック本では、数々の名言が登場する。そんな、名言のいくつかが、この映画の中でも忠実に再現されている。

そして、宮崎あおいがギターを弾き、歌を歌う。

 

私自身、ギター弾きではないので、そのあたりの感想についてはなんとも言えないが、少なくとも、宮崎あおいの歌声は、聞きごたえがあった。

 

アースミュージック&エコロジーのCMでしか聴いたことのない、棒読み調の宮崎あおいの歌声。

決して歌唱力があるとかそういうのではないけど、バンドを始めたばかりの、学生らしい、勢いで歌い上げる感じが十分に出ていたのではないかと思う。

 

Again, こういったアニメ原作ものの実写映画化で、原作を超える世界観を出せることはない。

そして、本作は、その原作コミック本をかなり忠実に再現しているので、ストーリー展開もほぼ同じと考えていい。

 

では、この映画を観る意味は?

宮崎あおいのかわゆさ全開の演技を観るのと、40過ぎのおっさんたちが、自分もそんな甘い考えしてたなあと、ノスタルジーに浸るため、ではなかろうか。

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会

誰もが経験する、学生生活と社会人生活のギャップのデカさ

日本の大学生なんて、そのほとんどが甘っちょろい考えの塊である。

好きなことだけやってれば良かった学生時代と、想定していなかった厳しさで充満する社会人最下層のそれとのギャップに押しつぶされる、社会人1、2年目。

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会

 

楽しくない仕事。

その現実から目を背ける若者たち。

 

「何の興味もない仕事でいいの?」

と、語り合う二人。

 

「これから、長く退屈な人生が待っている」

と、あきらめから始まる大人人生。

 

ああ、なつかしい。。

 

大切にしたいものが変わる

実際、原作コミック本の方が、いわゆる「名言」的なセリフが満載であり、よりそれら名言を味わいたいという人は、原作コミック本の方で味わっていただければと思う。

この映画版でも、極力、原作に忠実に、それら名言が再現されている、が、かなり足りない感はある。

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会

 

そんな中、あえて一つ、心に残ったセリフをあげるとすれば、これかな。

「大切にしたいものが変わる」

 

社会人を10年、20年やってきた大先輩たちからすると、これら映画に登場する若者たちの言っていること、やっていることが、かなり青臭く思える。

「バカやろー、甘いんだよ。」と、思うことだろう。

 

でも、大切にしたいものって、年を重ねるごとに変化してくるもの。

若者たちにとって大切にしたいものと、社会人大先輩たちにとって大切にしたいものは違うのが当然。

 

それだけに、この手の一見チープな価値観を前面に押し付けてくるような映画を、ただ自分と価値観が違う、考えが若すぎると切り捨ててしまうのはもったいない。

 

誰の考えが正しいなんて答えはない。

そういった、長く生きてきた自分の考えだけが正しいと考えている輩たちが、実は周りから煙たがられていることに、彼らは気づいていなかったりする。

 

最後にひとこと感想

サンボマスターのベース、近藤洋一氏だけが、ドンピシャのキャスティングでハマってた。忠実に腹も出てたし。

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(c)2010 浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会

 

あとのメンバーは、映画館への集客も考えてか、原作に登場するキャラクターより格段俳優オーラが出ている人たちで。まあそれは仕方がないか。

 

甘っちょろい若者たちの話であり、その甘い考えに苛立つ者もいるであろう。

だけど、これみんな通ってきた道だから、と、私自身、この映画を観ていて、その甘っちょろい輩たちが微笑ましく感じた。

 

予告編

 

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