松岡茉優

[映画レビュー]『ちはやふる -下の句-』(2016) 一人でなんでもできると思ってた

今、ベタな友情に飢えているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4/5)
観た理由:『上の句』が最高に面白かったから
ジャンル:青春、ドラマ
泣ける度:(3.5/5)

chihayafuru-shimo-01

(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社


–あらすじ–
高校で再会した幼なじみの太一(野村周平)と一緒に競技かるた部を作った千早(広瀬すず)は、創部1年にして東京都大会優勝を果たす。自分をかるたに導いてくれた新(真剣佑)に優勝報告をした際、新の衝撃的な告白に動揺する千早だったが、全国大会のために仲間たちと練習に打ちこむ。そんな折、千早は同い年で日本一となった若宮詩暢(松岡茉優)のことを知り……。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

男子高校生たちの、男同士で連れ立って、少し恥ずかしそうに映画鑑賞する姿がいい感じで。

男同士で映画館に行くなんてのは、この高校時代が最後になるんじゃないかな。

 

ひと月前に上映された『上の句』の続編ということで、『下の句』は当然のことながら、映画館に見に行ってまいりました。

一言で表すと、「動」の『上の句』、「静」の『下の句』という感じで。

 

前作の『上の句』では、かるた部のメンバー一人一人にスポットを当て、映画一本二時間という限られた時間のなかで、うまい具合にメンバーそれぞれの持ち味を紹介していた。

また、『上の句』では、お笑い要素も多く、見ていて単純に楽しい、笑っちゃうといった内容で、その上に感動もあり、幅広い映画ファンに受け入れられやすい展開だった。

 

一方今回の『下の句』では、ほぼ千早(広瀬すず)一人にスポットを当て、より深く、メッセージ性の強い仕上がりになっている。

コメディ要素も前作『上の句』よりは少なく、ややスロー気味な展開で、丁寧に、『ちはやふる』として伝えたいメッセージを送り出している。

 

そういった点で、『上の句』の時のような怒涛の展開を期待した人には今回の『下の句』は少し期待外れと感じるかもしれない。しかし、『下の句』の方が、より映画の持つ良さ、余韻を味わわせる良さがあり、『上の句』『下の句』両方合わせて、一つの完成作品としてのバランスを取っている。

相変わらずの臭いセリフや、こっぱずかしくなるような仕草はあるものの、友情っていいなと思わせてくれる、爽やか青春映画である。

 

『上の句』同様、かるたが散り舞うシーンはカッコよく、アクション映画的要素も健在。

続編製作も決定したようで、さらに進化した瑞沢高校競技かるた部が、今から楽しみである。

続きを読む

[映画レビュー]『リトル・フォレスト 夏・秋』(2014) 「不便」とやらを、自然と楽しむ人たち

今、田舎でのスローライフを考えているあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(3.5/5)
観た理由:最近、家庭菜園を始めたから。スローライフに興味あるから。
ジャンル:ドラマ

littleforest-a1

(c)「リトル・フォレスト」製作委員会

まず、この映画は、「リトル・フォレスト 冬・春 (2015) 」とセットで見るべき映画。そうしないと、映画としてあまりまとまりがないものになってしまう。

それぞれの季節で一時間ほどの話。2本合わせて春夏秋冬で計4時間。

ちなみに「夏・秋」編から観ないと、話が繋がらないので注意。人生は夏始まりということで。

どういう意味があるかはわからないが、人間勢い良く飛び出して、その後壁にぶち当たり、そして復活していく、みたいなものを、夏始まりで伝えたかったのかなと、勝手に想像。

 

ストーリー自体はいたって単調で、東北の片田舎で少女が一人で生きて行く、それを四季の移り変わりとともに追ったという話。

これは「映画じゃない」という人もいるかもしれない。
非常に好みの分かれる映画。

どちらかというと、ゆるい系の映画で、秋の夜長にピッタリの映画なのかな。
夜中にボーッっと観る感じが心地良いかも。あまりボーッとしてると眠くなりますけどね。

  続きを読む

[映画レビュー]『桐島、部活やめるってよ』(2012) 物質的自由か、精神的自由か。

今、自分がこれまで信じてきた価値観を見つめ直したいあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:出演者に神木隆之介。気になる映画タイトル。
ジャンル:青春、ドラマ

kirishima

(C)2012「桐島」映画部 (C)朝井リョウ/集英社

映画全体としては、事細かな説明は一切なく、観るものそれぞれの感性に直接訴えるような作品。

 

この映画で見る高校生活のワンシーン、ワンシーンは、日本人なら一誰もが一度は通って来た道。

それだけにネイティブ日本人である我々には、必ずや共感する部分がある。

 

ただ、この映画の場合、舞台は高校生活であっても、高校生の生活がどうだのああだのといった話ではない。

 

つまり、高校生活を舞台にしてるが、大人の世界に置き換えることの出来るストーリーでもある。

本作では、あえて設定を高校生活にして、観ている人にわかりやすく、メッセージを伝えようとしているのではないか。

続きを読む