[映画レビュー]『戦場のピアニスト』(2002) 生きようとする人間の本能が切に伝わってくる

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ユダヤ人迫害の映画であれど、辛すぎる映画は苦手というあなたにおすすめの映画

観て良かった度:(4.5/5)
観た理由:タイトルより興味そそられなかったが、いつの日か人に勧められたから
ジャンル:ドラマ、戦争
原題:THE PIANIST
泣ける度:(1/5)

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(C)2002 PR PRODUCTION/STUDIO BABELSBERG/HERITAGE FILM/RUNTEAM LIMITED


–あらすじ–
1940年、ドイツ占領下のポーランド。ユダヤ系ピアニスト、シュピルマン(エイドリアン・ブロディ)は家族と共にゲットーへ移住。やがてユダヤ人の収容所移送が始まり、家族の中で彼だけが収容所行きを免れた。食うや食わずの潜伏生活を送るある日、遂に1人のドイツ兵に見つかる。
シネマトゥデイ

映画の率直な感想から

想像に難くないストーリー展開で、ナチスのユダヤ人迫害のシーンは見ていて心が痛い。

実話ベースの映画であり、ロマン・ポランスキー監督自身が幼少期をゲットーで過ごしたという事実から、劇中描写のリアルさが増す。

 

実に残酷なシーンが多いのだが、見ていて悲しいというより、その光景にただただ圧倒される。

悲しいことは悲しいんだけど、それが度を超えすぎていて、涙さえ出てこない、そんな感じ。

 

実話ベースの話なだけに、ストーリー展開的に面白いかというと、そうでもない。いたってシンプルなストーリー。

ゆえに、映画的エンタメ性を欲するのであれば、あまり満足は得られないか。

 

ただ、終始飽きさせないことは確か。

スタートからエンドまでとにかく飽きさせない。

 

映画というより、スーパー上質な再現映像とも言えなくはない。

特にゲットーでのユダヤ人たちの生活ぶりがリアルすぎて言葉を失う。

 

迫害されるユダヤ人たちの行為一つ一つに対し、「そうだよな」と、いちいち頷いてしまう。

生きようとする人間の本能が、切に伝わってくる映画。

ゲットーでの生活と、その後の逃亡生活のリアリティ

ロマン・ポランスキー監督自身が元ゲットー生活者ゆえの、映像のリアルさはハンパじゃない。

ー「ゲットー」とはー
ゲットー(ghetto)は、ヨーロッパ諸都市内でユダヤ人が強制的に住まわされた居住地区である。 (wikipedia)

 

めちゃくちゃ狭いゲットーと呼ばれるエリアに押し込められた多くのユダヤ人たち。

いつかこの生活が終わると信じて、なんとか生き延びようとするユダヤ人たち。

 

行き先を告げられぬまま、連れ回される恐怖。

極限の生活の中で、いじめる側に回るかいじめられる側に残るかの選択を迫られるシュピルマン(エイドリアン・ブロディ)。

 

安心できる場所など一つもない。

一つのキャラメルを六等分して、家族で分け合って食べるシーンが印象的。

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(C)2002 PR PRODUCTION/STUDIO BABELSBERG/HERITAGE FILM/RUNTEAM LIMITED

 

生き延びてその先なにがあるんだよ、という思いを抱きながらも、必死に生き延びようとするユダヤ人たちの姿に、人間としてのある種の「往生際の悪さ」を感じた。

それは、人間誰もが持ちうる「往生際の悪さ」なのかもしれない。そして人間の、もっとも人間らしい姿なのかもしれない。

 

芸術には人の心を動かす力がある

お金でも権力でもない、芸術には人の心を動かす力がある。

そんなことを、この映画は教えてくれる。

 

多くの者が、署名なピアニストであるシュピルマンを助けようとする。

その理由は様々であるが、根底には、芸術へのリスペクトがあるように感じる。

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(C)2002 PR PRODUCTION/STUDIO BABELSBERG/HERITAGE FILM/RUNTEAM LIMITED

 

ピアニストであることが何の役に立つのか、と、強制労働環境下で、全く役に立たなかったピアニストとしての能力。

しかし最後に、その音楽の、芸術の力が役に立つ。

 

人が心動かされるのは、最後にはそういった「美しさ」によるところが大きいのではないか。

この理屈では説明できないところに、もう一つの人間臭さを感じさせられる。

 

最後にひとこと感想

「戦場にピアニストがいた話」が「ピアニストが戦場にいた話」へと変わっていく。

その変わりゆくシチュエーションの過程が秀逸。

 

ナチスの残忍さを描いた映画に『ライフ・イズ・ビューティフル』(1998)という号泣もの映画があるが、思いっきりの泣を求めるのであれば、こちらの映画がおすすめ。

お涙もの映画は苦手という人には、この『戦場のピアニスト』(2002)が、ナチスのユダヤ人迫害の歴史の一部を知る映画としてはおすすめ。

 

予告編

 

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